「ニコニコ超会議2」の鉄道企画「超鉄道エリア」で28日、「公開解体買付けショーその2 京阪旧3000系」が開催された。京阪電気鉄道の旧3000系特急車の車両部品が即売されたほか、京阪特急の伝統「鳩マーク」と、通称「鳩隠し板」のオークションも行われた。

「公開解体買付けショー」2日目は京阪旧3000系特急車が対象車両に

テンション高めの向谷氏が「男山山上!」連発

新幹線200系・E1系を「公開解体」した前日に続き、2日連続で開催された同ショー。前日と同じく、「超鉄道エリア」のプロデューサー・向谷実氏をはじめ、南田裕介氏、野月貴弘氏(SUPER BELL"Z)、久野知美さんが登壇。京阪電車の車庫と幕張メッセの会場を中継で結び、横尾真梨子さん(音楽館)が現地での商品紹介などを担当した。

横尾さんは「KEIHAN」のヘルメット着用で登場

2日間ステージに立ち続けている向谷氏は、声はかれ気味だがテンション高め。この日は関西からの参加者も多く、「大阪から来た人?」と向谷氏が尋ねると、かなりの数の手が挙がった。中には、京阪電車の現役の車掌として勤務している男性も。ショーでは旧3000系の車両部品の半数以上において1万円以下(送料・梱包料込み)で販売。ベル(3,000円)や「Kマーク」の入った客室内温度計(2,000円)なども人気だった。

男山ケーブルの男山山上駅を見つけ、興奮さめやらぬ様子の向谷氏

この日はトークも盛り上がりを見せた。「京阪電車は本線以外にもいろいろな場所を走っている」という話から、突如として八幡市~男山山上間を結ぶ男山ケーブルの話題に。向谷氏は、「男山山上(おとこやま さんじょう)」の名称をかなり気に入ったようで、その後も事あるごとに「男山山上!」を連発していた。

旧3000系の停車駅案内を紹介する際も、男山ケーブルに寄るよう中継先に指示を出し、スクリーンに映し出された男山ケーブルの路線図に興奮。そして他の登壇者や参加者とともに、「男山山上ぉーっ!」と絶叫するなど、まさにやりたい放題。本人が最もショーを楽しんでいる様子だった。

旧3000系の座席を紹介する場面では、同車両の特徴でもあったクロスシートの転換を実演。車内のすべての座席が転換されると、会場中から大歓声が起こり、「もう1回! もう1回!」の声も上がるほどだった。旧3000系の愛称「テレビカー」の由来となった、5号車のテレビ(ディスプレイ32インチ)も出品。アンテナが付く一方、スピーカーがなく、自立もしないなどの条件付きだったものの、購入を希望した893番の男性に渡されることになった。

車体側面に設置された行先表示器は、単体5万円、行先設定器とセットで7万円となり、セットのほうは693番が当選。その番号を持って出てきたのは、なんと京阪電車の現役車掌の男性だった。「現役の車掌さんが、自分の乗っていた車両のイベントに参加して、見事に引き当てるって、ドラマだと思いますよ。それだけ自分の会社を愛していることの証明ですよ」と向谷氏。他の参加者も多くが向谷氏に賛同し、拍手を送っていた。

「鳩マーク」オークションはお互い一歩も譲らず…

運転席・客室・外装の車両部品の販売もほぼ終わったところで、残る2つの部品についてはオークションが行われることに。まず車体前面の通称「鳩隠し板」が登場。5万円からオークションがスタートし、最終的には神奈川県から来た男性が11万円で落札した。

「鳩マーク」と「鳩隠し板」がオークションの対象に

続いて登場したのは、京阪特急の伝統「鳩マーク」。ニコニコ生放送の視聴者から、「鳩おおおお」「ど本命キター」などのコメントが相次ぐ中、10万円からオークションがスタート。すぐさま40万円までせり上がり、最終的には「鳩隠し板」を落札した男性と、もう1人の男性が残った。お互い一歩も譲らず、金額は70万円までせり上がった。

ここで向谷氏らの判断により、じゃんけんで勝負を決することに。参加者やスタッフらも見守る中、あいこが2回続いた後、最後は「鳩隠し板」を落札した男性が勝利。70万円で京阪旧3000系特急車の「鳩マーク」も手にすることになった。

2日間にわたり開催された今年の「公開解体買付けショー」。両日でのべ1,000人以上が来場し、大盛況となった。すでに「ニコニコ超会議3」の開催も決定(2014年4月26~27日)しており、「超鉄道エリア」の今後の展開も気になるところだ。なお、28日の「公開解体買付けショーその2 京阪旧3000系」で販売された車両部品に関して、発送は5月中旬以降(座席の発送は6月中旬頃)を予定しているとのこと。

「公開解体買付けショー」京阪旧3000系特急車の販売部品

販売部品名 価格 セット数
車内放送用マイク(フック付)・スイッチセット 2万5,000円 1
無線機(送受話器・大中小操作付) 8,000円 1
乗務員間通話装置 8,000円 1
ベル 3,000円 1
手歯止め(8081) 1万円 1
運転士腰掛 1万円 1
乗務員室専用扉 3万円 1
貫通扉(運転室~客室間) 2万円 1
乗務員室立入禁止札 2,000円 1
禁煙銘板 2,000円 2
車内番号板 2万円 1
客室内温度計 2,000円 1
幕板(停車駅案内とその幕付) 5,000円 1
補助椅子 3万円 1
座席番号札 2,000円 4
ひじかけ 2,000円 5
テーブル 1万円 1
座席(運転台後ろ指定) 7万8,750円 1
荷棚(約1m) 1万円 1
荷棚(約2m) 1万円 1
蛍光灯カバー 3,000円 1
カーテン 2,000円 4
非常用ベルスイッチ・ふたセット 3,000円 1
路線案内(縦型・額ごと) 5,000円 1
額縁(さよならポスター入り) 2万円 2
貫通扉(客室~客室間) 1万5,000円 2
号車札(5・8号車) 2万円 2
テレビ・地デジチューナーセット(アンテナ付き) 5万円 1
客室扉 3万円 1
前照灯 1万2,000円 1
標識灯 1万2,000円 1
副標掛け 2,000円 1
タイフォン(2個セット) 3,000円 1
ワイパー 2,000円 1
ステップ 3,000円 1
行先表示器(単体) 5万円 1
行先表示器(行先設定器とセット) 7万円 1
楕円銘板(川崎重工) 1万円 1