011年公開の伝記映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』でサッチャー元首相を演じたメリル・ストリープが、追悼の意を表している。

2011年公開の伝記映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』でサッチャー元首相を演じたメリル・ストリープ (C)BANG Media International

晩年を過ごしたロンドン中心部の高級ホテルザ・リッツで4月8日に7歳の生涯を終えたマーガレット・サッチャー元首相だが、2011年公開の伝記映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』でサッチャー元首相を演じたメリル・ストリープが、追悼の意を表している。メリルはBBCに寄せた声明の中で次のように語っている。

「マーガレット・サッチャーは、自分の意志であれ、意志に反してであれ、政界における女性の役割という点においてパイオニアでした。20世紀後半のイギリスにおいて彼女が断行した政策から影響を受けない現在の歴史の一部など想像し難いものがあります。彼女が断固とした態度で行った経済政策は貧困層の利益を失わせ、さらに金融界における規制に不干渉の立場を取ったことで、莫大な富が他者の懐に入ってしまいました。さらに彼女の断固とした、自国通貨ポンドへの感情的な忠誠心としか言えないような立場によって、イギリスはヨーロッパにおける通貨不安という嵐の影響をなんとかしのぐことができたということに関しては議論の余地があります」

そして、メリルはサッチャーの功績だけでなく、その精神についても称賛を送っている。

「しかし私にとっては、彼女はその個の強さと不屈の精神という意味において畏敬の念を抱かせる存在でもあります。当時、階級という束縛とジェンダーに対する恐怖心が実際に存在したイギリスの政治システムの階級ランクを合法的に上り詰めることは、彼女がそれを成し遂げた時代とその方法という意味において、驚くべき偉業としか言いようがありません」「それを獲得するために、彼女は素晴らしい父親の娘という立場や実力者の未亡人という立場を利用することなく、まさに自分自身の努力だけで成し遂げたのです」

さらに、サッチャー元首相を全世界の女性のお手本とも賛美したメリルは「全世界の女性や少女たちにただプリンセスになるという夢ではなく、別の夢を与えてくれたのです。国を導く元首になるという現実の選択肢を。このことは革新的であり、称賛に値するものです」と話していた。

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