『アルゴ』では監督、製作、主演を務めたベン・アフレック (C)BANG Media International

第85回アカデミー賞で作品賞に輝き、ベン・アフレックが監督、製作、主演を務めた映画『アルゴ』が、イランから「事実と異なる非現実的な描写」をしたとして提訴される可能性があるという。

本作はイラン米大使館人質事件を題材に、ベン扮するCIA工作員トニー・メンデスとカナダ大使のケン・テイラーが中心となって架空のハリウッド映画をでっち上げ、その撮影スタッフに偽装させて6人のアメリカ人外交官を救出するという物語。現在、フランス人のイサベル・コータント・ぺール弁護士が、イランの当局者らに提訴する際の司法管轄区や起訴の根拠などのアドバイスを行っている段階だと伝えられている。

コータント・ぺール弁護士は「私たちは『アルゴ』の配信元を阻止できるはずです。謝罪をさせ、この作品は全くの嘘でしかないと白状させるつもりです」と息巻いているらしい。

現在イランの映画館では本作の上映が禁止されているものの、海賊版のDVDで見ることができる状態となっている。ただ、3月11日にイランの文化関係者や映画評論家などは『アルゴ』を密室鑑賞した模様で、その鑑賞後に「反イラン的な映画に賞を授けるなど、国家や国民に対するプロパガンダ攻撃だ」との声明を発表している。

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