アスクルはこのたび、東日本エリアの新しい物流拠点となる「(仮称)埼玉物流センター」(以下、同施設)を埼玉県入間郡に新設し7月より稼動を開始すると発表した。

同施設は、オリックス不動産が建設中の物件を取得するもので、延床面積約2万1856坪(約7万2126平方メートル)、地上3階建という国内最大級の規模を誇る最新物流施設になるという。同施設の新設により、現状フル稼働となっている東日本エリアでの物流・配送体制を見直し、既存の物流センターが担当する営業エリアを同施設に一部移管する。同様に西日本エリアにおいても、ケースセンター(大量購入された商品を入荷の状況からばらさずに入荷の荷姿のまま出荷するセンター)を既存の大阪DMC(物流センター)より分離して近隣の新設物流センターに移管している。

新センター設置で増強される物流・配送取扱能力により、主に一般消費者向け事業「LOHACO」の当日配送可能な日用品を倍増させることで、EコマースNo.1をめざしアマゾンを追撃するとしている。また、増強された取扱能力は来年度スタートのフルフィルメント事業(受注から配送まで一括して請け負うサービス事業)にも振り分けられるという。

現在、アスクルでは一般消費者向け事業「LOHACO」において、1900円以上購入の場合、無料での当日時間帯指定配送(エリア限定)を実現。アスクルは、今後も物流・配送に注力することにより、優位性に磨きをかけていくとしている。

また、同施設と大阪DMCには日本初という自動梱包機を導入し、梱包生産性を従来の約10倍に高めるとともに、段ボール内の商品を計測することによる最適な高さでの自動梱包により緩衝材の大幅削減とガムテープ不要の簡単開封パッケージなど、顧客に優しいエコ配送を実現するという。

今後のロングテール化による商材増に耐えうる保管設備・ITシステムの導入も同時にすすめ、さらなる顧客サービス向上に向けた取り組みに注力。一般消費者向け事業「LOHACO」を中心とした在庫商材の拡大と、より競争力のある物流・配送力を実現することにより、アスクルは圧倒的なEコマースNo.1を目指すとしている。