先日、Appleが10月17日に米国で小型のiPad、通称「iPad mini」に関するスペシャルイベント開催を計画しているという噂を紹介したが、同製品に向けた部品の大量生産がすでに各メーカーで開始されていると米Wall Street Journalが10月3日(現地時間)に報じている。このペースで生産が進めば、11月中旬のホリデーシーズン商戦開始までには製品が市場に出回る可能性が高いとみられる。
WSJでは具体的にアジアのどの部品メーカーかは明示していないものの、すでに本体組み立てメーカー側のラインも稼働を開始しているとみられる。なお、液晶パネルの供給メーカーとして名前が挙がっている韓国LG Displayと台湾AUOは、すでに先月より大量生産をスタートさせていることが伝わっている。このほかWSJで伝えているのは既知の情報ではあるが、ディスプレイサイズが7.85インチ、Retinaではない標準解像度の液晶パネルになるというものだ。
7インチクラスということで、iPad miniの主なターゲットは米Amazon.comがKindle Fire、米GoogleがNexus 7で先行する200ドル以下タブレットの市場になるとみられるが、Appleが実際にこれらライバルと同じ低価格戦略で切り込んでくるかはまだ未知数な部分が大きい。既存製品との棲み分けや差別化の問題もあり、このあたりの戦略が注目ポイントになるだろう。