映画『ティファニーで朝食を』(1961年作)の主題歌「ムーン・リバー」などで知られるポピュラー歌手のアンディ・ウィリアムスが25日、米ミズーリの自宅で死去した。84歳だった。

1991年には紅白歌合戦に出場、2006年2月には東京国際フォーラムで来日公演を行ったアンディ・ウィリアムス (C)BANG Media International

昨年11月に膀胱がんであることを発表していたアンディは、およそ1年間の闘病生活を経て、2番目の妻デビーと前妻クロディー ヌ・ロンジェとの間に生まれた3人の子ども、ロバート、ノエル、クリスチャンが見守る中、この世を去っ た。

わずか8歳で歌手デビューを果たしたアンディは、「ムーン・リバー」のほか「ある愛の詩」「ゴッドファーザー 愛のテーマ」「ホワイトクリスマス」なども有名。 1930年代後半に3人の兄ボブ、ディック、ドンと共にウィリアムス・ブラザーズ・カルテットを結成しプロデビュー、1952年にソロ活動を始めてからはキャバレー・スタイルからポップミュージックへの華麗な転向を果たしている。

50年代後半から60年代にかけては、「君の瞳に恋してる」「恋はリズムに乗せて」「悲しき初恋」などカバーを含めたヒット曲を次々と飛ばした。中でも、オードリー・ヘップバーン主演作『ティファニーで朝食を』の主題歌 「ムーン・リバー」は当時、シングルとして発売されていないにも関わらず、同年のアカデミー歌曲賞を授賞し、アンディの代表曲となった。計75年にも渡る音楽キャリアの中で、18枚のゴールドアルバム、そして3枚のプラチナアルバムを達成。レーガン元米大統領はアンディを「アメリカの宝」と称えるほどだった。

そして、1962年から1971年までは、米NBC放送のTV番組『アンディ・ウィリアムス・ショー』で司会を務め、番組終了後も毎年クリスマスには特別番組が恒例となるなど人気を博した。1992年には、生まれ故郷ミズーリ州にムーン・リバー劇場をオープンさせたアンディは、2011年11月には同シアターにて膀胱がんであることを発表していた。

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