最近数々のテレビ番組に登場し、ライブは常に満席でチケットも取りにくいアイドルグループ・ももいろクローバーZだが、6月7日に仙台にある中学校の臨時全校集会で行ったサプライズライブがCM化され、7月15日に1回だけ放映されることになった。

宮城・仙台市立折立中学校でサプライズライブを行ったももいろクローバーZ 拡大画像を見る

CMといえば、番組と番組の間に流れる15秒の「スポットCM」と番組提供スポンサーによる30秒の「タイムCM」が日本では定番。時々「タイムCM」では2枠を一気に買って「1分CM」も流れることがあるが、今回ももクロが登場するCMは「仙台放送限定」で「1回限定」という珍しいもの。オンエアされるのは、7月15日の13:56~14:51の枠内の『ともに』という、東日本大震災の復興キャンペーン関連番組だ。

予想以上の盛り上がりにメンバーたちは大感激

ももクロが仙台を訪問した理由は、彼女たちがCMキャラクターを務めるロッテアイス「爽」の「中高生応援キャンペーン」に当選した、仙台市立折立中学校の美術部の文化祭での作品制作を手伝うため。その流れで全校生徒を応援すべく、1時間目と2時間目の一部を使って体育館でライブを行ったのだ。

ライブ開始時は突然のアイドル登場にキョトンとし、体育座りでおとなしくしていた生徒たちだが、2曲終了後の自己紹介タイムからノリが良くなり、4曲目の『行くぜっ! 怪盗少女』から立ち始め、最終的には全員総立ち、ジャンプをし、手を振り回すほどの盛り上がりを見せた。

ライブ自体は45分ほどのものだったが、これを1分にギュッと凝縮したのが今回のCM。企画担当者の1人は制作意図をこう語る。「折立もほかの仙台の地域同様、震災の影響があった場所です。震災後にチャリティライブを実施したももクロメンバーにとっても感慨深いものがあったはず。そのリアルなドキュメントをみなさんにもどうにかしてシェアしたいなとの想いで、できるだけ長い尺(60秒)のCMを、と企画しました」

ライブ後は生徒たちと親交を深めた

だが、ももクロのメンバーは中学校訪問について若干の不安を漏らしていた。リーダーの百田夏菜子は「最初は本当に不安だったし。幕が開いた時に誰? みたいに、ももクロ、見たことあるけど誰? みたいになったらやだなーと思ってて……。そうなったら『メンバーだけでも盛り上がろう』と話してたけど、盛り上がってよかったです!」とコメント。高城れには「生徒の皆さんが私たちのことを分からないと思ったのですが、一つ一つにリアクションしてくれるのが嬉しくて、逆にパワーをもらいました!」と話した。

そして、佐々木彩夏は、ライブの幕が開く前に先生が「超大物有名人が応援に来た」と名前を明かさずにももクロを紹介し、生徒たちがどよめいたことについて「すごく有名人になった気持ちでなんか変な感じでした! フリで"大物芸能人"とか言われ、『やめて! 本当にやめて!』と思った」と語った。これには玉井詩織も「そう! そう!」と同意。有安杏果は、「仙台ってのも考えさせられるものがありました。仙台だからこそ、余計にスゴイ笑顔が見られて安心したし、すごくうれしかったですね。こういうのをもっとやりたい、ってすごく思った」という。

当初、自分たちのノリが合うか心配していたメンバーたちだが、結果的にアンコールをお願いされるほど盛り上がったこのサプライズライブ、1分間の凝縮バージョンでテレビでは1度だけ見ることが可能だ。