第一生命経済研究所はこのほど、幸福感に関する意識調査の結果を発表した。同調査は、2011年8月27日~9月14日の期間に郵送にて行われ、30歳以上89歳以下の全国の男女763名から有効回答を得た。
現在の自分の幸福度について、10点満点(「とても不幸せ」0点~「とても幸せ」10点)で答えてもらったところ、最も多かったのは「8点」で27.7%、以下、「9点」が15.0%、「8点」が13.4%と続いた。全体の平均値は6.81点で、男女別では男性6.67点、女性6.96点だった。
男女別に各世代の平均値を算出してみると、男性では30代の幸福度が6.83点と平均値に近かったものの、40代では最低値の5.51点を記録、その後は回復して80代では8.0点まで伸びている。
一方、女性では30代から50代までほぼ横ばい(6.82点~6.79点)で、60代でピークの7.32点に達した後、高齢になるほど幸福度は低くなり、80代では6.61点まで落ち込んでいる。
現在の生活満足度を聞くと、「まあ満足している」が65.8%、「とても満足している」が10.0%で、この2つを合わせた75.8%が「満足している」と回答。「満足している」人の割合を年齢別に見た場合、30~44歳では63.2%(「とても満足している」12.1%、「まあ満足している」51.1%)だったのに対し、75~89歳では85.9%(「とても満足している」12.4%、「まあ満足している」73.5%)となり、両者の間で20ポイント以上の差が見られた。
次に、生活満足度と幸福度の関係を見てみると、現在の生活に満足していない人は、満足している人と比較すると幸福度は低いものの、中間値より不幸せに近い4点以下だった人は46.1%と半数以下にとどまった。同調査は「生活に満足していない人は不幸せであるとは、必ずしもいえない」としている。
喫煙習慣の有無別に幸福度の平均値を出してみると、非喫煙者では男性6.74点、女性7.04点、喫煙者では男性6.20点、女性5.88点となり、男女ともにたばこを吸わない人の方が幸福度は高く、特に女性でその差が顕著に見られた。
一方、飲酒習慣との関係を見ると、幸福度が最も高いのは、男性が「缶ビール(350ml)に換算して1日1本程度」飲む人で6.88点、女性が「ときどき飲む」人で7.11点と、男女ともに「全く飲まない」(男性6.61点、女性7.06点)人の幸福度を上回った。
また、幸福度を判断する際に重視した項目を3つまで選んでもらったところ、「健康」65.6%、「経済的ゆとり」60.5%、「家族関係」59.0%の回答率が圧倒的に多かった。
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