セブン-イレブン・ジャパンは8月上旬より、トヨタ車体より発売される超小型電気自動車(EV)「コムス」を活用した「セブンらくらくお届け便」を順次運用開始する。流通業界・コンビニ業界において、店舗からの宅配サービスにEVを採用するのは初の試み。

「セブンらくらくお届け便」に使用される「コムス」。正面の窓下やトランクにロゴが入った

このサービスは、セブン-イレブン店内の商品(2,700~2,800アイテム)の中から、電話などで事前に注文した商品や、店舗で購入した商品を「コムス」に搭載し、宅配料無料で自宅などに届けるというもの。お食事お届けサービス「セブンミール」商品のみの場合は、500円以上の注文から無料で宅配する(500円未満の注文の場合はお届け料120円が必要)。

「コムス」と並ぶセブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長の井阪隆一氏

同社はサービス開始の背景として、高齢化社会の進展と小売店舗数は減少を挙げており、「店へ買い物に行きたいが商品を持って帰るのが大変」「商品を家まで運んでくれると助かる」などの声がこれまでにも多く寄せられたという。こうした声に応えるべく、新たな買い物支援サービスを展開することに。

この「セブンらくらくお届け便」のイメージ統一のため、宅配手段として環境にやさしい100%電気自動車「コムス」を導入する。2日に行われた同車の記者発表会では、セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長、井阪隆一氏が「コムス」を選んだ理由について、「環境に優しい電気自動車であること、非常に小型で店舗の駐車場に置いてもお客様の車の邪魔にならないこと、操作性が優れていること、この3点が大きな理由です」と語った。記者発表会では、セブン-イレブンや「セブンらくらくお届け便」のロゴをあしらった「コムス」も披露。後部のトランクには専用保冷ボックスも搭載され、温度管理が必要な商品の宅配も可能だという。

「コムス」は8~9月にかけて、セブン-イレブン約200店舗に約200台導入。利用状況などの検証が行われた後、来年1月より本格的にサービスが拡大される予定となっている。