メドピアは、同社が運営する医師コミュニティサイトMedPeerで、会員医師を対象に「NCD(※)への症例登録」について調査を実施した。調査の結果、半数以上がNCDに登録したことがないことが明らかになった。

※NCDとは、臨床に関連する学会が連携し、医療の現状を把握するため設立された一般社団法人。

NCDへの症例登録について

調査は4月4日から10日まで、MedPeer会員医師を対象に「ポスティング調査」と呼ばれるオープン回答型のインターネットリサーチで実施。703件の有効回答が得られた。今回は診療科目を限定し、一般外科、人工臓器・移植外科、循環器外科、消化器外科、呼吸器外科、脳神経外科、乳腺・内分泌外科、泌尿器科、腫瘍外科、整形外科・スポーツ医学、形成外科、美容・アンチエイジング、小児外科、口腔外科、血管外科の医師対象に実施した。

調査の結果、「NCDへの症例登録」について、「登録したことがない」と回答した医師が51%。泌尿器科、整形外科、脳神経外科の医師が目立つ。「要求されるデータ量が膨大で登録期限も短い。悪戦苦闘されている先生が多いと聞く」「かなり大変のようで正確に入力されるかどうかが問題」などの理由のほか、「NCD自体を知らなかった」というコメントもあった。

一方、「自分で入力している」という回答は16%。「自分で管理しているがなかなか登録しにくい」「サイトの反応が遅い」といった不満があり、改善を求める声は多いようだ。「医療秘書など医師以外が入力している」も16%で「手術の片手間でできる仕事量ではない」「細かすぎる」「医師だけではとても無理」などの声が寄せられた。

また、「途中であきらめた」と回答する医師も2%いた。その理由としては「大事なことなのだろうが、かなり負担になるので諦めた」「正確で詳細なデータには細部に及ぶたくさんの入力が必要で医師に余裕なない」などがあった。

NCDとは、臨床に関連する学会が連携し、医療の現状を把握するため設立された一般社団法人。

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