米俳優のジョニー・デップとティム・バートン監督が13日、都内で行われた、映画『ダーク・シャドウ』の記者会見に出席した。

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子どもの頃から『ダーク・シャドウ』の大ファンだというデップは、「無理やりヴァンパイアにされたコリンズは、陸に上がった魚みたいな弱いキャラクター。70年代の奇妙な音楽やファッションを映画に持ちこめてよかったね」とアピール。8回目となる監督とのタッグに「初めて会ったときから、何か繋がりを感じた。僕の俳優という仕事を決めてくれたのはティム。自分のキャラクターを深めることができて幸せだよ」と話すと、監督は「『シザー・ハンズ』で初めて一緒にやったときから一度ももめたことがない。ジョニーと僕は似たようなアプローチなんだ」と共通の感覚があることを語った。また、同作の撮影についてデップは「クラシックなモンスターにしたくて、メイクは昔の手法でやったんだ。だから、エヴァ・グリーンとのキスシーンはマクドナルドみたいになっちゃって大変だった」とエピソードを披露。撮影現場にはデップの長女と長男も見に来ていたそうで「今13歳と10歳なんだけど、『ヴァンパイア格好良い!』って気に入ってたよ」と明かしていた。

同作のキャンペーンは米・英・日の3カ国のみで、デップは「日本は、いつも本当に温かく歓迎してくれて、地球上で最も好きな場所の一つ。色んな文献を読んだけど、日本の歴史や文化は自分に合ってるんだ。本当は京都や田舎にも行きたいだけど」と笑顔。12日に行われたジャパン・プレミアでは長時間に及びサインや握手に応じていたが、「私たちが仕事ができるのはファンのおかげ。そのせめてものお返しだよ。いつも温かく迎えてくれてありがとう」とメッセージを送り、「長年、奇妙な役をやってきたけど、たくさんの人が受け入れてくれて感謝の気持ちでいっぱい。みなさんをがっかりさせないように、これからも変なキャラクターや変わった映画をやっていきたい」と意気込んだ。

映画『ダーク・シャドウ』は、米ABCテレビで1966年から71年に放送された同名テレビドラマシリーズを映画化したもので、『シザーハンズ』(1990年)から始まり、最近では『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)が日本でもヒットしたデップ&ティムのタッグ最新作。魔女に陥れられヴァンパイアにされてしまったバーナバス・コリンズ(デップ)は、200年の眠りから目を覚ましたが、かつて繁栄を誇っていた自分の名家が没落していることを知る。一家の復興を誓って奔走するバーバナスは、一家の繁栄を取り戻すことができるか――というブラック・ファンタジーで、映画は19日から全国公開予定。