日本中を熱狂させたTVアニメ『聖闘士星矢』の放送から約25年。2012年4月より、シリーズ最新作『聖闘士星矢Ω』がスタートした。リアルタイムで旧作を見ていた世代は「ペガサス幻想(ファンタジー)」をアレンジしたオープニング曲や、星座をバックにしたキメポーズにグッときた人も多いのでは!? しかし初めて見る人には、斬新に感じるセリフやシーンがあったかも。これを知っておけばさらに楽しめる『Ω』の見どころをまとめてみた。

◆世界観を象徴するオリジナルターム

 『聖闘士星矢』のキャッチコピーといえば「君は小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか」。30代男性にはおなじみのコピーだが、初視聴者からは「コスモって何!?」とツッコミを入れられてしまいそうだ。『聖闘士星矢』には、ほかにも聖闘士(セイント)や、聖衣(クロス)といった専門用語が当たり前のように登場する。ちなみに「小宇宙」とは、誰もが自分の体内に秘めているエネルギーのこと。「聖闘士」は戦いの女神アテナに仕える戦士で、小宇宙を爆発させることによって超人的な力を発揮する。そんな彼らが身にまとうのが、「聖衣」という星座をモチーフにした鎧だ。こうした独特の設定が、『聖闘士星矢』の世界観をより深めている。今回『Ω』では、新たに「属性」という概念が加わった。聖闘士たちの小宇宙には火、風、水、雷、地、闇、光の7種類があり、聖闘士はそれぞれの属性に応じた技が使えるという。属性によって、より個性の幅が広がった次世代聖闘士たちは、どんな活躍を見せてくれるのか?

◆星座をモチーフにした聖衣がスリムに!

 『Ω』第2話では、主人公の13歳の少年・光牙(こうが)が小宇宙をうまく扱えず「体が自由に動かない!」と苦戦するシーンがあった。これは“聖衣は小宇宙を燃やさないと重い”という設定によるもので、旧作ファンは思わずニヤリとしたハズ。こうした細かな設定を踏襲しつつ、聖闘士たちが身につける聖衣のデザインはイメージを一新。旧TVシリーズに比べて全体的にスリムな印象になった。さらには、アクセサリーの聖衣石(クロストーン)に聖衣を収納して持ち歩けるというコンパクト設計に! 25年前と現在とでは視聴者の生活環境が大きく変わったように、聖闘士の世界でもスタイルの変化があるようだ。

◆ときに熱く、ときに美しい、聖闘士たちの勇姿

 少年マンガ原作の、熱い友情と戦いの物語であるにも関わらず、男性だけでなく多くの女性ファンを獲得した旧作。その理由の一つとして、登場人物が敵・味方問わず美男美女として描かれたことが挙げられる。今ではそういった作品も珍しくないが、『聖闘士星矢』はまさに美形アニメの先駆者。この期待に応えるべく、『Ω』ではキャラクターデザインを『ハートキャッチプリキュア!』や『キャシャーン Sins』のキャラデザで知られる馬越嘉彦氏が手がけている。実力派アニメーターの手により、今後どんな聖闘士が誕生するのか必見だ!

◆新たな聖闘士伝説はどう描かれるのか!?

 光牙は天馬座(ペガサス)の青銅聖闘士(ブロンズセイント)といって、聖闘士の中でも最低ランクの強さらしい。一方、かつて天馬座の青銅聖闘士だった旧作の主人公・星矢は、伝説の聖闘士として黄金聖闘士(ゴールドセイント)の姿で登場する。さらに光牙は赤子のころより女神アテナ(城戸沙織)に育てられたという経緯をもつ。この3人の関係も気になるところだ。また旧TVシリーズはオリジナルのエピソードを交えつつ、基本的にはコミックスを原作としたストーリーが展開されたが、『Ω』は完全オリジナルストーリー。つまり光牙がどんな運命をたどるのかは、見てのお楽しみというわけだ。旧作からのファンも、新作からのファンも誰でも楽しめる『聖闘士星矢Ω』の世界。聖闘士たちと一緒に心の小宇宙を熱く燃やせ!

文●サンプラント

関連記事
“ガチヲタ”?“非ヲタ”? カラオケで選ぶアニソンの違い
ドラえもんが青くなった本当の理由
ドライブで聞きたいアニソンランキング