AIU保険は1日、同社全拠点および全オフィスの社員が使用している全PC約6,000台について、最新OS(Windows7)への切替えを開始、シンクライアントの全社的導入を実施する。切替えは6月30日までに完了する予定。

シンクライアントの"シン(Thin)"は"薄い・少ない"を意味する。従来は各自が利用するPC(クライアント)のハードディスクにデータやアプリケーションが入っていたが、シンクライアントの場合は、データセンター(サーバー)側に保管し、各自のPC(クライアント)側には最小限のネットワーク機能と入力機能・画面表示機能のみが表示される。

同システムでは、PCの盗難や紛失などで、個人情報などの重要データが外に漏れるリスクが大幅に低減されるほか、サーバー上のデータを自動的にバックアップするため、確実なデータ保存が可能。さらに、データセンター側でセキュリティパッチを一括で行うことで、対応漏れによる事故を減らすことができるという。

AIU社内のシンクライアント化のイメージ図(出典:AIU保険Webサイト)

今回の導入により、同社社員は全国すべてのオフィスから自分のデータにアクセス可能となるため、事故対応の迅速化およびデータ管理の安全性の向上が見込まれる。また、大規模災害時における事業継続計画(BCP)の観点においても、同社が実施している在宅勤務や近隣オフィス勤務がより簡単に行えるようになるとしている。

全データは、東日本・西日本2カ所のデータセンターにあるサーバーに各部門の半分ずつを分散して管理。大規模災害などで一方の地域のデータセンターが利用できなくなった場合でも、もう一方が24時間以内に他方分を収容、全てのPC環境が利用できるようになるという。

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