「Inter BEE 2011」のブースから、最新の音楽関連製品をレポート

2011年11月16日から18日まで3日間にわたり、幕張メッセホールにて「Inter BEE 2011(国際放送機器展)」が開催された。本レポートでは、出展された各メーカー、代理店などのブースから、注目の最新音楽ソフトや周辺機器をピックアップし、イベントの模様と共にお届けする。

ティアック

幅広いユーザーから高い評価を得ているコンパクトタイプの24bit/96kHz対応リニアPCMオーディオレコーダー「DR-40」をはじめ、DR-40に対応したリモートコントローラー「RC-10」や外付けバッテリーパック「BP-6AA」などが登場。また、CF、SD、USBメモリを媒体とした業務用ソリッドステートステレオオーディオレコーダー「SS-R200」「SS-R100」などの新製品もラインナップされた。その他、同社が輸入販売を行っているDRAWMERのクロックジェネレーター「DRAWMER M-CLOCK LITE」なども参考出品が行われていた。

オーディオテクニカ

同社が、2012年4月で1962年の会社設立から創立50周年を迎えるのを記念した、DJヘッドホン「ATH-PRO700MK2」、ダイナミックヘッドホン「ATH-W3000」、インナーイヤーヘッドホン「ATH-CKW1000」、さらに「ATM25/LE」「AT4050」「AE6100」などの各種マイクロホンのアニバーサリーモデルが出展された。特に、漆と蒔絵による装飾をマイクロホンのボディーに施した「AT4050URUSHI」は、一際目立つ高級感を放っており、来場者からの注目を集めていた。

ヤマハ

パーソナルスタジオから制作スタジオまで、様々なシーンで利用されている同社デジタルミキサー「01V96」シリーズの最新機種「01V96i」が発表。本機では、音質面の強化に加え、新たに96kHz対応16チャンネルUSB入出力機能を搭載し、USBケーブル1本でコンピュータと接続するだけでマルチトラックレコーディングが可能となった。また、SR/ 設備音響用ミキシングコンソール「M7C」「LS9」などのをiPadからコントロール可能にするiPadアプリや、Lake Processingをデジタルミキサー機能の一部として提供可能にするMini-YGDAIカード「MY8-LAKE」などの新製品も出展された。

ローランド

音楽をビジュアル化し、リアルタイムのコントロールを可能にするソフトウェア「R-MIX」を出展。ステレオミックスとして完成された音楽素材から、楽器音を選択して音量バランスを変える、消す、残す、エフェクトをかけるなど、従来では不可能とされていた信号処理がシンプルな操作で可能になる画期的ソフトであり、多くの来場者の興味を惹いていた。また、音楽制作ソフトウェア「SONAR X1 PRODUCER」と「VS-700C」によるハイエンドDAWシステムや、デジタルコンソール「V-Mixer」シリーズなどもハンズオン可能となっていた。

エムアイセブンジャパン／シンタックスジャパン

先日リリースされたばかりの最新音楽制作ソフトウェア「Studio One 2」をはじめ、StudioLiveシリーズ、AudioBox VSLなどのオーディオインターフェースやデジタルミキサーなど、PreSonusのハードウェア/ソフトウェアが一挙ラインナップされた。さらに、専用の同軸ドライバーを採用したKSdigitalのニア・フィールドモニター「C5-Coax」「C8-Coax」、高い音質と安定性で定評のあるRMEのコンパクトなオーディオインターフェース「Babyface」のカラーバリエーションモデルなども、ブース内で多数のユーザーから人気を集めた。

メディアインテグレーション

デジタル放送時代の音声レベル監視の指標となるラウドネスメーターをプラグインソフトウェアとして提供することで、高いコストパフォーマンスを実現したNuGen Audioの「VisLM Loudness Meter」が紹介されていた。また、新たに取り扱われる予定の「VOVOX」の各種ケーブルや、同社による独自ブランド「Sym・Proceed」シリーズのマイクプリアンプ「SP-MP4D」(デジタルオプション付き)、パワーコンディショナー「SP-PZ8B」など、多彩な製品群も目にすることができた。