アンジェリーナ・ジョリー
撮影:石井健

監督デビュー作『In the Land of Blood and Honey』の全米公開を12月23日に控えているアンジェリーナ・ジョリー。映画監督としてのキャリアをスタートさせた彼女は常日頃から「葬祭」をディレクションしたいと考えているという。

「こんなこと言ったらすごく奇妙だとか風変わりだとか思われるかもしれないけど、祖父を亡くしたとき、そのお葬式にものすごく腹が立ったの」と、ジョリーは米国時間の27日夜に放送された「60 Minutes」という番組内のインタビューで話している。「人がどう亡くなるのか、残された家族がその死をどう受け止めるか、送り出すかは千差万別でしょ。もし女優業がうまく行かなくなったら、葬儀業者になろうと思ってるわ」と冗談めかして語った。

他にもいくつか私生活に関する質問に答え、常にタブロイド紙を賑わせていることについては「私はそういうものは見ない」と一蹴。また、6人の子どもたちのために、決してパートナーのブラッド・ピットと同時期に仕事をしないということ、自身の母親であるマルシェリーニ・ベルトランを心から尊敬していることなどを明かした。「私の母はフルタイムで働いていたわ。彼女はキャリアも、人生も、あらゆる経験も、全てを私たち子どもに捧げていたの。優しさのかたまりのような人だった。私は彼女のようにいい母親じゃない。偉大で、愛すべき、何もかも私より出来た人だった」と2007年に他界した母親について涙で声を詰まらせながら語った。

アンジェリーナ・ジョリーが脚本も手がけた監督デビュー作品『In the Land of Blood and Honey』の舞台は内戦時のボスニア・ヘルツェゴビナ。収容所の管理人を勤めるセルビア人の青年と、イスラム教徒のボスニア人の女性のロマンスを描いており、12月23日にセルビア・クロアチア語版で全米公開される。