容量の大きなHDDやUSBドライブが手頃な価格になるほどに、光学ディスクを利用する機会が減少している。CDやDVDはイメージ化して整理した方が扱いやすいし、置き場所にも困らない。こうした変化に対応し、MicrosoftはWindows 8に仮想ドライブ機能を追加した。Windowsエクスプローラーから、ISOファイルまたはVHD(Virtual Hard Disk: 仮想ハードディスク)ファイルをワンクリックでマウントできる。8月30日(米国時間)に、Building Windows 8でRajeev Nagar氏(Principal Group Program Manager)が明らかにした。

ISOファイルはCD/DVDの規格に対応する形で、各種データを1つのファイルにまとめられるディスクイメージだ。コンテンツやアプリケーションのバックアップや、ソフトウエアの配布などに用いられている。ISOイメージの中身にアクセスするには2つの方法がある。1つはライティングソフトを使ってISOイメージをCDまたはDVDに書き込み、作成したディスクを光学式ドライブに入れる。もう1つは仮想ドライブツールを使って、ISOイメージを仮想ドライブにマウントする。Windows 8には2番目の仮想ドライブ機能が組み込まれており、仮想ドライブソフトを別途インストールすることなく、エクスプローラーでISOイメージのマウントが可能になる。

利用方法は、まずエクスプローラーのファイルメニューでISOイメージを選択し、ダブルクリックまたはリボンのActionsタブの「Mount」をクリックする。新たに仮想CD/DVDドライブがエクスプローラーに現れ、光学式ドライブを扱うのと同様にISOファイルの中身にアクセスできるようになる。仮想CD/DVDドライブでの作業が終わったら、リボンのDriveタブで「Eject」をクリックすると仮想CD/DVDドライブが消える。

PC内のISOファイルを選択し、「Mount」をクリック

C:ドライブのみだったPCに仮想DVDドライブ(D:)が現れ、D:ドライブからISOファイルの中身にアクセスできる

VHDファイルは、Hyper-VやVirtual PCなど仮想化ソフトで用いられている仮想ディスク形式だ。利用手順はISOイメージと同じだが、ISOファイルのように仮想リムーバブルドライブではなく、仮想ハードディスクドライブとして現れる点が異なる。