マカフィーは3日、2011年第1四半期のセキュリティにおけるレポートを発表した。レポートでは、検出されたマルウェア件数が600万件にのぼり、マルウェアの活動が過去最も活発であること、Androidを狙ったマルウェア総数の増加などが掲載されている。レポートは同社Webサイトからダウンロードできる。

第一四半期の増加率をふまえると、2010年末の時点では累計5,500万個未満であったマルウェアのサンプル数は、2011年累計で7,500万を超える可能性があると同社は指摘している。また偽セキュリティソフトの活動が非常に活発で、2011年3月には過去最高値となる35万件を検出している。

Androidをターゲットにしたマルウェアも顕著な増加が見られ、この四半期に発見されたおもなマルウェアとして「Android/DrdDream」、「Android/Drad」、「Adnroid/StemySCR.A」、「AndroidBgyoulu」などを挙げている。これらは、感染にユーザーの操作などアクションが必要で、ゲームやアプリケーションからSMSデータに至るまで影響する。同社では、近い将来マルウェアを自動的にインストールするエクスプロイト型が出現する可能性が高いとし、注意を喚起している。

また、同社シニアバイスプレジデント、ヴィンセント・ウィーファー(Vincent Weafer)氏はレポートの発表に際して以下のようなコメントを発している。

「マカフィーの最新脅威レポートにより、マルウェアが2011年も着実に増加していることが明らかになりました。また、東日本大震災など、サイバー犯罪者が、大きな自然災害や出来事を悪用し、疑いを持たないユーザーを罠に掛けようとしていることも改めて確認できました。幸いにも2011年第1四半期はスパムが沈滞状態でしたが、決して注意を怠ってはいけません。McAfee Labsでは、新種のAndroidマルウェアや、Rustockの後を引き継ぐボットネットなど、多数の脅威を新たに確認しています。新たな脅威は、インターネットユーザーに対し、従来とは異なった影響を与える可能性があるため、引き続き注意が必要です。」