スイス・バーゼルにて開催されている「BASELWORLD 2010」の会場内、カシオ計算機ブースにてG-SHOCKの新作らしき商品模型を見ることができた。展示コーナーでは非公開となっていた気になる2つのプロトタイプに関してご紹介したい。

まず1つめのプロトタイプは、1994年11月に発売されたG-SHOCK「DW-001 nexax(ネグザクス)」シリーズ(生産終了品)を彷彿させるもの。DW-001は、これまでになかった「カプセルタフ」をコンセプトとした丸みを帯びた角のないデザインとポップなカラーリングで人気を博したモデル。温度計測機能の搭載が特徴となっており、温度センサーの穴を6時位置に設けた独特のフェイスデザインが、映画『13日の金曜日』のキャラクター「ジェイソン」に似ていることから、「ジェイソン」の愛称で知られている。今回用意されていたプロトタイプは、ブラック、ブルー、イエローの3色だったが、具体的な商品化の予定については不明。6時位置に凹みがあるが従来のような"穴"ではなく、単にデザイン要素として継承されている可能性もあり、具体的な搭載機能が気になるところだ。

DW-001のデザインをベースにしたようなプロトタイプ。「イエロージェイソン」とも呼ばれたイエロー×グレーの配色も健在

カラーは3色が用意されていた。ブラック×ピンクのカラーリングなど新たな展開にも期待がもてる

2つめのプロトタイプは、ブラックボディに赤がアクセントカラーとなったモデル。同社では、この商品模型について"最新技術により進化したG-SHOCK"と説明しており、詳しい仕様等については不明。フェイス部を見る限りでは、世界6局に対応した同社独自の電波受信機能「マルチバンド6」、タフソーラー、20気圧防水など、通常のG-SHOCKと共通する要素が多い。では、何が違うのか? その鍵は「大きさ」にあるらしい。ひとつひとつのパーツにこだわりボディを大型化することで、1983年に「落としても壊れないタフな時計を作りたい」という開発思想のもと誕生したG-SHOCKのまさに基本性能である"耐衝撃性能"をアップさせているようなのだ。具体的な数値に関してはノーコメントとなっているが、常に時代の最先端機能を採り入れて進化を続けてきたG-SHOCKが目指す、さらなる"タフネス・ウオッチ"の登場が待たれる。

グローブを装着した状態でも支障なく操作できそうな大型ボタンなども採用したプロトタイプ

55×51.2×16.9mmというビッグサイズのG-SHOCK「Hyper Colors」シリーズと比較しても、遜色のない大きさ