先日、AppleのApp Storeからアダルト系アプリが一斉に削除されたことをレポートしたが、同社は審査基準を変更したうえで開発者らに同系統アプリの再登録を促す計画のようだ。複数のメディアが、iPhoneアプリ開発者向けのAppleへの登録申請サイトに「Explicit (性的にあからさまな)」という新カテゴリが追加されたことを報告している。

App Storeからアダルト系アプリの削除が行われたのは先週末のことだが、累計でその数は5,000近くあるとみられている。削除対象となったアプリの開発者にはAppleからガイドラインの変更があった旨が報告されており、必要に応じて再申請に挑戦してほしいとの付記が行われている。またこの措置が、ユーザーからのクレームによるものであったことを、米AppleシニアバイスプレジデントのPhil Schiller氏が認めている。

今回、アプリ開発者向けのApp Store登録申請サイトであるiTunes Connectに、新たに「Explicit」という申請カテゴリが出現したことを報じているのは、Cult of Macなど複数のBlogサイトだ。同サイトの「Is Apple Preparing To Add An ‘Explicit’ Section To The App Store?」という記事によれば、現時点で同カテゴリを通じて登録されたとみられるアプリはApp Storeに存在しておらず、削除対象となったアプリ群について、あらかじめカテゴリを分離することで開発者に再申請を促すのが狙いとみられる。カテゴリがある以上、Appleがアダルトコンテンツの完全排除を考えているわけではないようだ。

だが英Registerの報道によれば、Cult of Macの情報提供源である開発者には「Explicit」のカテゴリが出現しているのに対し、いまだそのカテゴリが出現していないと報告している開発者もいる。Registerでは2種類のカテゴリ登録画面を紹介し、その違いを明示している。そのため、iTunes Connectの内容は開発者アカウント個別に反映が行われるスタイルを採っており、一度に適用されるわけではないという見方が広がっている。こうした現象はGoogleなどの新サービス展開でもよく見られる。予想では、米国時間で24日早朝からカテゴリ追加の報が出始めたため、25日中には全アカウントに反映されているのではとみられている。