米EMC傘下の米VMwareは27日(現地時間)、同社Mac向け仮想化ソフトウェアの最新版「VMware Fusion 3」を発表した。同オンラインストアでダウンロード販売を行っているほか、11月4日以降は米国内で店頭販売を開始する。新製品のキャッチは「他の"Switch to Mac"製品と比較して2倍以上の速度」。マルチコアプロセッササポートのほか、OpenGL 2.1 / DirectX 9.0c Shader Model 3サポート、そして最新のWindows 7サポートなどが特徴となっている。また日本では、アクト・ツーダウンロード販売を開始している。

「VMware Fusion 3」

パッケージ版

キャッチフレーズの通り、VMware Fusion 3ではパフォーマンス面での改良が多数行われている。まず4-way SMPをサポートしたことで、最新のiMacやMac Proなどのマシンでパフォーマンスの最適化が行われた。Snow Leopardに合わせる形でコアの実行エンジンも64bit対応を果たしており、パフォーマンス面で大きく飛躍している。またオーバーヘッドの軽減でレジュームからの復帰速度が従来比で最大2倍となっている。グラフィック面ではOpenGL 2.1 / DirectX 9.0c Shader Model 3を標準サポートしており、3Dゲームもリブートなしでそのまま仮想マシン(VM)上で実行可能。Windows 7で標準的なAeroやFlip 3Dといった機能もそのまま再現できる。

またMac OS X標準のインタフェースへの親和性も向上しており、例えば「always-on」の名称で導入された新しいアプリケーション実行メニューにより、Windowsアプリケーション群をあたかもMac OS X上のアプリケーションのように実行できるようになっている。Windowsアプリケーション呼び出しの際、VMware Fusionが起動していなくても問題ない。

動作環境はIntel-Macで、必要最小メモリは1GB (2GB以上を推奨)、VMware Fusion本体のインストールに700MB、実行するVMごとに5GBのストレージ空き容量が必要となる。動作OSはMac OS X 10.5.8以上またはMac OS X 10.6.xで、Leopard以降の世代のOSが必要。動作可能なゲストOSはWindows 7を含む各種Windowsのほか、Linux、FreeBSD、Mac OS X Serverなど。本体価格はダウンロードの通常版が79.99ドル、旧バージョンからのアップグレード版が39.99ドル。

アクト・ツーでのダウンロード版価格は7,980円。パッケージ版の価格は10,800円で、11月6日発売予定。アップグレード版は価格4,600円(ダウンロードのみ/対象はVMware Fusion 1/2のパッケージ版とダウンロード版)。

またアクト・ツーでは、下記条件に合致するユーザーに対して、「VMware Fusion 2」からの無償アップグレードを提供している(受付期間は12月6日まで/無償提供は1回のみ)。詳細は「アップグレード」ページを参照されたい。

  • 受付期間:2009年10月28日~2009年12月6日
  • 無償アップグレード対象製品:VMware Fusion 2(パッケージ版・ダウンロード版)
  • 無償アップグレード対象購入日:2009年9月25日~2009年11月6日
  • アップグレード製品:VMware Fusion 3 ダウンロード版(無償提供は1回のみ)