純血種の犬の認定や血統書などを発行する愛犬家団体のケネルクラブが、209の犬種の新たな繁殖基準を発表したと、英BBCなど複数のメディアが報じている。

英国メディアの報道によると、今回新たに基準が改められたのは、ブリーダーが近親交配を続けた結果、健康的に障害のある犬が増えていることが理由。新しい基準によると、例えばブルドッグは、たるんだ顎や前に突き出した口、皮膚に深く刻まれた皺といった従来のような特徴的な姿では将来的にはなくなってしまうという。

これに対して、英国ブルドッグ繁殖家協会は「これではブルドッグではなく、まったく別の犬種になってしまう」と反発。しかし、専門家は「頭が大きすぎて肌の状態が悪いブルドッグは、自身の力で呼吸することが困難になってきている。犬を美的感覚で見ることより、健康を考えるべきだ」とコメント。また、ケンネルクラブの広報担当者は「影響が出るには何世代もの時間がかかるだろう。しかし、犬種の特徴を誇張しすぎてしまった結果、最終的にはその犬の種類を根絶させてしまうことになってしまうだろう」と警告している。