一度使うと手放せなくなると言われるロボット掃除機。いまや働く主婦をはじめ、日中仕事で自宅を不在にするビジネスパーソンの"三種の神器"の1つと言ってもよいだろう。

そんなニーズにこたえるべく、市場ではさまざまな種類のロボット掃除機が販売されており、2005年に創業されたシリコンバレーにあるロボット掃除機のベンチャー企業・ネイト ロボティクスが手掛ける商品「Botvac(ボットバック)」も、そのひとつだ。同製品は、他社に先駆けて"SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)"と呼ばれる、自分の位置の推定と環境地図の作成を同時に行う技術を搭載したハイテクなロボット掃除機である。

ネイト ロボティクス「Botvac Dシリーズ」。モノトーンを基調としたシンプルでスッキリとしたデザイン

独特な形で四隅までキレイに

ロボット掃除機を評価する上ではいくつかの要素があるが、まず大切なのは走行性能。部屋の中を隈なく動き、いかにゴミを取り残すことなく掃除ができるかに関わってくるポイントだ。しかも、バッテリーで駆動するロボット掃除機の場合、余計な電力消費をしないことも重要。無駄がなく的確に走行できることが求められる。

その問題を解決すべく搭載されているのが、「SLAM」と呼ばれる機能なのである。この機能は、ロボット掃除機自身が走行しながら、部屋の形状や家具の配置を認識して地図を作成し、それに応じて的確な動きをするというもの。現在、「Botvac」以外にもこの技術を搭載した製品はいくつか存在しているが、実は同じ「SLAM」でもそれぞれ仕組みが少々異なる。

他の製品のマッピングがカメラを用いて認識するのに対し、「Botvac」の場合は、本体上部にある発信部からレーザーを発光し、その反射により位置を測る仕組み。この仕組みのメリットは、レーザーの場合は外的要因を受けにくいという点にある。そのため、部屋の明るさに関係なく、正確に認識できるので夜間電気が灯っていない部屋を掃除したい場合や、廊下など暗い場所であっても正確にマッピングが行えるのだ。

丸い部分がレーザーの発信部。レーザーの跳ね返りにより部屋の広さや形状、家具の位置などを認識するので、部屋の明るさなど外的要因に左右されないのがメリットだ

もう1つ「Botvac」のユニークな特長は形状。"Dシェイプ"という、アルファベットのDの文字のような形で、進行方向側が四角く、後方が半円形になっている。現在、他のロボット掃除機は円形が主流、中には三角形のものもあるが、「Botvac」のこの独特な形状が他と比べて有利な点は、壁際である。前方がフラットな上に、本体を裏返してみるとゴミを吸い込む吸引部が先端ギリギリのところに備え付けられている。しかもその幅は約27.6cmと本体ギリギリなので、一度に吸引できる範囲が広いことも特長だ。メーカーによると壁際1cmまで本体自体が接近できるとのことだが、実際の様子を観察してみると、5mm程度まで近づいているように見える。

進行方向側が四角く、後方が丸い、ユニークな"D"字型。壁際ギリギリまでの接近を可能にしながらも、方向転換により狭い場所などで四隅が引っかからないという円形と四角のいい所取りをした形だ

壁と水平にコの字状に行き来をする規則正しい動きで部屋を掃除する

角にもピッタリ収まり吸引

ちなみに他のロボット掃除機の場合、吸引部は中心近くにある場合が多い。そのため、壁際の場合はサイドブラシと呼ばれる前方の左右、または片側に備えられたブラシが回転することでゴミを掻き出し、吸い取るという仕組みのものが多い。

もちろん、「Botvac」もこのサイドブラシを備えているが、ブラシは1つで、他の製品と比べるとかなり小さい。これは同製品が壁際のギリギリまで寄ることができるので、あまりリーチのあるものを要求されないために他ならない。サイドブラシはゴミを掻き出す働きをする一方で、必要のない場所ではかえってゴミを撒き散らしてしまう欠点にもなるため、あまりホコリを立てずに掃除したい場合には「Botvac」のこの仕組みはありがたい。 しかも、「Botvac」の運転中をよく観察してみると、サイドブラシは必要に応じて回転していないこともある。他の製品では回転ブラシは回りっぱなしというのが一般的なので、この点も「Botvac」のインテリジェントなポイントだ。

裏面の構造。吸引部が前方ギリギリの位置にある上に、メインブラシは本体の横幅いっぱいのサイズ。吸引部が広いので、1回の通過でゴミを除去できる範囲が広い

回転しながらゴミを吸引部方向に掻き集める役割をするサイドブラシは他機種と比べてかなり小さい。本体からはみ出るサイズは2.5cmほどだが、本体自体が際まで寄れるため、この長さでも十分カバーできる。脚が短い分、無用にゴミを周辺に撒き散らす心配も少ない

家具などの障害物を把握し効率よくお掃除

「Botvac」には2つの掃除モードがある。それは、家全体を掃除する「家全体」モードと、1.2×1.8mの範囲を掃除する「スポット掃除」モードだ。基本は「家全体」にしておけば、前述のとおり「Botvac」がレーザーで部屋の間取り等を把握し、全部お任せで掃除してくれる。タイマーを設定しておけば、指定した曜日・時間に掃除をして掃除が終わると勝手に充電台に戻るので、留守の間に掃除が完了している。

操作ボタンは2つだけ。右側が「家全体」モード、左側が「スポット掃除」モード。シンプルなので迷わず操作できる

本体左上にはカラー液晶の表示部を備えている。運転中の操作やタイマー設定などは右側と下にあるタッチパネル式のボタンで行う

また、「Botvac」は走行パターンもユニーク。ロボット掃除機には部屋中をランダムに動いて掃除をするものと規則性ある動きで掃除をするタイプの製品があるが、「Botvac」は後者。掃除する場所が約4.5×4.5m未満の場合は、まずはエリアの外周から掃除をし始め、その後に"コの字"を描くように真っ直ぐに内側を順次掃除していく。約4.5×4.5m以上の広さの場合は、ロボットが約4.5×4.5mの仮想の空間を設定し、その範囲を掃除し終えると別の空間に移動し掃除するという動作を繰り返しながら全体を掃除し終える。 このため、かなり効率よく動くと感じるはずだ。言い換えると、それだけ掃除を早く終えられるということであり、例えば来客前に素早くロボットに掃除をしてもらいたい場合にはかなり助かる。また、家具などの障害物を把握しているため、近づくと速度を微妙に緩めて全力で体当たりするというようなこともない。

そして、今回レビューした「D8500/ D8000」には、ゴミを掻き込むための重要部品であるメインブラシが2種類付いている。ひとつはゴミを叩いて浮かび上がらせる「スパイラルブレードブラシ」で、もうひとつはフローリングや畳、ペットの毛が多い時の掃除に最適な「二重らせんコンボブラシ」。どちらもゴミの掻き出し能力が高く、床と接触した際の騒音も静か。使用シーンに合わせて使い分けると良いだろう。

絨毯やカーペット用の「スパイラルブレードブラシ」。床面を叩き上げながらゴミを浮かび上がらせることができる

フローリングや畳、ペットの毛が多い場所用の「二重らせんコンボブラシ」。二重らせんのブラシが音を抑えながらもしっかりとゴミを掻き込む

また、メインブラシをガードするパーツも改良されている。これにより、毛足の長さが4cm程度までのカーペットやマットでも引きずることなく掃除ができるので、部屋の一部にカーペットなどを敷いている場合でもそのまま動かしたりすることなく一気に掃除を終えてくれるのがありがたい。

毛足の長いカーペットやラグの上でもスムーズに走行できるようメインブラシの上に取り付けられたブラシガード

ちなみに、「Botvac」は、吸い取ったゴミを溜めておくダストボックスの容量が0.7Lと大きめであることも特長。頻繁にゴミを捨てる手間がなく、ペットの毛が溜まりやすい犬や猫を飼っている人にも強力な助っ人となるだろう。

本体表面のフタを開けるとダストボックスが現れる。容量0.7Lとたっぷりとゴミを溜められる

ダストボックスの排気側には「高性能アレルゲンカットフィルター」を備え、微細なゴミをカットし、排気に漏らさない

専用の「クリーニングツール」が付属。ブラシ部分を使ってダストボックスに装着したフィルターのすき間のゴミを掻き出すことができるほか、上側のカッター部分でブラシに絡んだ毛をカットできる

以上のように、「Botvac」はロボット掃除機の中でもかなり独自路線の製品。気になるお値段は税込で6万9,660円(メーカー希望価格)。部屋の形状や配置を把握してマッピングを行う"SLAM"を搭載した製品は、他のメーカーにもあるものの、レーザーセンサーを使用したシリコンバレーテクノロジーが満載のハイテクロボット掃除機は、「ネイト ロボティクス」のみである。また、性能を鑑みてもお買い得な価格設定となっている。「ロボット掃除機の購入を検討している」「ロボット掃除機を持っているがより良いものに買い換えたい」という方は、「Botvac」も候補のひとつとしてみてはいかがだろうか?

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2回目:米国でシェアNo.2のロボット掃除機にはどんな魅力が? - 本社スタッフに訊いてみた
3回目:ロボット掃除機、「買いたいけど、でも……」と迷う理由
4回目:最新ロボット掃除機「Botvac」を使った感想は? - 利用者に聞いてみた

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