きょう体には、「HP Pavilion Notebook」共通のデザインである「ZEN-design」のうち、音や影響などが放射線状に広がっていく様をモチーフにした「hibiki」が施されている。プリントといっても派手というわけではなく、全体の配色も落ち着いているので、高級感を感じさせる仕上がりだ。

発売以来、好評のHP Pavilion Notebook PC tx2005/CT

電源ボタンや電源コネクタ、後述するエンターテイメント系各種ボタンにBlue LEDを採用しており、青色の光が非常に美しい。視認性もよく、機能のオン・オフ状態をすぐに確認することができる。

各所にBlue LEDが灯る

さて、なんといっても本製品の特徴は、ワコムが提供するセンサー技術「Penabled DualTouch(ペナブル・デュアルタッチ)」を搭載している点にある。これは、抵抗膜方式のタッチパネルに同社の電磁誘導方式(EMR)センサーである「G5」を組み合わせたもので、指と電子ペン両方での操作を実現するとともに、従来のものよりも軽量・薄型化が図られている。

従来の製品では、電子ペンはともかく、タッチ操作にもたつきが出る、精確にポイントしにくいなどの難点を抱える場合があるが、「HP Pavilion Notebook PC tx2005/CT」の感度はかなり良好だ。指で線を引くような場合でも、途切れることなく描ききることができる。

電子ペンは右側面前部に収容

また、画面を指でタップするとマウスアイコンがオーバーレイ表示される。このアイコンの右ボタンを再度タップすることで、右クリックの機能を利用することが可能だ。1本の指で右クリック操作まで持っていくことができるのは便利な点であるといえよう。

もちろん、電子ペンでの操作も快適といえるだろう。ディスプレイ表面は、タブレットにありがちな凸凹感がほとんどなく、かなり滑らかになっているので、引っかかりを感じることなくスムーズに動かすことができる。ペン先とのずれもなく、指よりもさらに精確な操作が可能となっている。

電子ペンの先をディスプレイから約1cm程度まで近づけることで、タッチスクリーン機能が完全にオフになる点もいい。ディスプレイに手を置いたままの作業でも、感圧による誤作動はまったく発生しないので安心だ。

ディスプレイを回転させてタブレットスタイルに

電子ペンは、全体にざらっとしたすべり止め加工が施されており握りやすくなっている。右側面に収納でき、頭を押してやると飛び出すので、容易に取り出すことができる。

タブレット機能を備えているWindows Vistaとの親和性も高く、「Snipping Tool」や「Windows Journal」をさらに使いこなすことが可能。「Internet Explorer 7」には「手のひらツール」が表示されるので、狭いスクロールバーを触らなくても、ペンで画面をつかんでスクロールさせることができる。また、一部のソフトで使用される「筆圧感知」にも対応しているので、文字や図を入力する動作に強弱をつけることで、線の太さ自由自在だ。

もう1つの特徴が、ディスプレイとキーボードの接続部を二軸にして、向きを180度ツイストできる点だろう。ヒンジ部分はかなりしっかりとしており、使い続けてもユルユルになるということはなさそうだ。

ディスプレイは180度回転する

いわゆる"タブレットスタイル"にして縦画面で使用すれば、モバイル時に食うスペースを抑えることができる。左手で抱えたり膝の上にのせたりして作業を行っても、肩幅よりも内側に収まるサイズなので、電車内などでも邪魔になることはないだろう。

タブレットスタイルにした場合、ディスプレイを閉めた際と同様に、キーボード部へカチッとはめることができるので、グラグラせずに安定した操作が可能なところがいい。

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