秋葉原のドスパラといえば自作用パーツを豊富に取り扱うイメージを持つが、中央通りの近くに店を構える「ドスパラアキバ店」は、2007年6月よりBTOパソコンの「Prime」シリーズの専門店としてリニューアル。2008年1月より、2階では「Prime」シリーズやメーカー製パソコン、デジカメの買い取りをスタートと、ドスパラ秋葉原本店とは異なる展開を見せている。その狙いを確かめるべく店舗を訪問した。

ドスパラアキバ店

コンセプトはソフト視点

「ドスパラアキバ店」は、秋葉原の中央通りと国道17号線につながる道の十字路近くに位置している。付近にはおでん缶の自動販売機があり、秋葉原では有名なスポット。店舗は地下1階~地上2階に分けられており、「Prime」シリーズの展示と販売がメインとなっている。ドスパラなのに、なぜ自作向けのパーツを扱わないのか? さっそく店長の小山さんにお話を伺った。

小山さんは、「ソフト視点のパソコン提案」をコンセプトにしており、新規のお客さんが安心して自分の目的のソフトウェアが動作する「Prime」シリーズを購入できるお店を目指しているという。“安心”を元にした売り場作りをしていると話すだけあり、確かにそれは売り場にハッキリ表れていると感じた。ゲーマー向けモデルの「Galleria」シリーズは実際に3DゲームやMMORPGが動作中で、どれほど快適にゲームが楽しめるか実際に確かめられるようになっているのだ。また、店員の多くが現役のゲーマーであり、メジャーなタイトルであれば、どの程度のスペックがあればゲームが快適に動作するのか、といった相談にも対応可能。はじめてパソコンを購入するお客さんを見据えて商品展開も行い、標準で3年の長期保証を備えたモデルの人気が特に高いとのこと。

「Galleria」シリーズは実際にゲームが動いており、その快適度を確かめられる

店長の小山秀行さん。「安心を売っていくことにトライしている」と「Prime」シリーズの販売にかける熱い思いを語っていただいた

「Prime」シリーズはドスパラのウェブサイトでも販売されているが、学生向けのモデルやコストパフォーマンスが高く3年保証のついた「Galleria」など、アキバ店では独自の商品展開も見せている。これは、現場の声を取り入れ、テストケースとして行っているとのこと。新しいコンセプトの商品に出会えるのもアキバ店の大きな魅力だ。小山さんによると「トライ&ゴー」を行う店舗とのことで、秋葉原に来たときにはどんな新モデルが登場しているかついチェックしたくなる。

取材時に置いていたアキバ店限定モデル。ウェブサイトにはないモデルに出会えるのも大きな魅力

パソコン・デジカメの買い取りをスタートした狙いとは

地上2階は「Prime」シリーズ、メーカー製パソコン、デジカメの買い取りを行うフロアとなっている。なぜ、買い取りを行う商品をパソコン本体中心に限定しているのか、その狙いを聞いてみた。これは「Prime」シリーズの価値を高めるための展開だという。「Prime」シリーズの下取りを保証しているので、安心して買い換えられるのをはじめ、HDD等のパーツを抜いても多少の減額だけで買い取ってくれるとのこと。特に昨今のHDDは大容量化が進み、バックアップにも一苦労。流用したいパーツのあるユーザーにはうれしいサービスだ。最終的にはドスパラの各店舗で「Prime」シリーズの買い取りを行い、より買い換えしやすい環境を作っていくのが目標という。こういった細かい配慮の行き渡ったサービスが積み重なり、大きな安心につながっているのだろう。

2Fはパソコン・デジカメの買い取り専用フロアとなっている

ちなみに、買い取りの流れは電話で買い取り価格の確認を行い、アキバ店への直接持ち込みまたは郵送での買い取りになるという。パソコンを持ち込んだ場合の査定時間については、モデルや混み具合によっても変わってくるが、1時間程度で終わるとのこと。