「有史以来、万物が俺から何かを学んでる」(佐藤ポン語録より)

前回、予告した通り、今回は「私がいかにしてiStockphotoの審査に通過したか」を、テクニック関連を中心に紹介したい。これを参考にすれば、みなさんも私のように成功を掴むことができるはずだ。

これが撮影した写真。このままでは、暗くてストックフォトに登録できるような素材ではない

審査に通過した竹林の写真は、「Canon EOS5D Mk2」と、レンズ「EF24-105mm F4L IS」の組み合わせで撮影。最強コンビだ。撮影者の私も入れれば、まさに最強トリオ。撮影現場は交通量が多く、人や自動車が頻繁に行き交う場所。そこに竹林。いわば都会のオアシス。

さすがに人物や自動車が竹林と共に写っているとだめなので、人が通り過ぎるのをしばらく待つ。この待ち時間に、カメラのセッティングをチェック。これまで審査通過できなかった写真のNGポイントは、ほとんどが「ノイズ」。そこで、ISOを低めに設定。三脚が立てられるのならISO100がベストだが、今回は手持ちでの撮影だ。竹林の手前から奥までピントを合わせたかったので、F値は妥協しつつも「8.0」に設定。するとシャッタースピードは落ちてしまうので、やむを得ずISOは320まで上げざるを得なかった。ということで、セッティングは「ISO320、F8.0、シャッタースピード1/25秒」となった。シャッタースピードは遅すぎるが、手ぶれ防止機能がついているので脇を締めて撮影すれば、なんとかなるレベルだ。ちなみに、撮影はJPEGではなくRAWで行なっている。かなり真面目にデータを書いている自分に感心している。

通行人がいないタイミングで、横位置と縦位置を数枚ずつ撮影。複数枚を撮影する理由は、風が吹いていて竹が動いていたから。何枚か撮影しておけば、どれか1枚くらいは竹が止まって写っているはずだ。

「俺のごまかしテクは『Photoshop』以上」(佐藤ポン語録より)

撮影が終わった。帰宅したらさっそく現像を開始。EOS5D Mk2は最大「5,616×3,744」ピクセルで撮影できるが、今回はトリミングした後に横3,000ピクセルまで縮小させた。これがノイズやピンボケを目立たせなくさせるテクニックだ。以前、とある有名CGクリエイターがセミナーで「手っ取り早くノイズを減らすには画像を縮小!」と語っていた。それを思い出しストックフォトに適用させた。このパクリ、いや応用力こそが、私の才能なのである。

写真を縮小させた後に、「Photoshop」を使ったレタッチ作業に入る。「レベル補正」と「トーンカーブ」で明るさを調整し、続いて「色相・彩度」で色を強める。それでもまだ色が地味だったので「レンズフィルター」で緑色を付け足し、ちょっとだけハデな緑色を演出した。最後にフィルターの「シャープ」をかけてボケを修正したら完成。レタッチ作業で作ったレイヤーのファイルはPSDで保存し、それとは別にiStockphotoへ提出するためのファイルをJPGで出力。当然、出力の画質は最高の「12」で書き出した。

ここまで作業を重ね、ようやく審査に通過したというワケだ。もしもいま、1カ月前の私と同じようにiStockphotoにチャレンジしている読者がいるのであれば、この成功法則をにしていただきたい。

次回も、さらに詳しく成功のテクニックを紹介していく。なんというか、いつのまにかまともなハウツー記事っぽくなってきているのである。やはり私は最強だ。

セッティングが終了後、通行人が写らないように竹林を激写

レタッチ中の画面。「Photoshop」を使って補正をかけていく。いつでも元通りに戻せるように、レイヤーを使うのが一般的