「2トンの荷物を背負ったことがある」(佐藤ポン語録より)

撮影スタジオ。アーバンで落ち着いたムード漂う、私に最適の空間だ

ついに私が中心となった最高素敵プロジェクトこと、ストックフォト撮影会が開催される! 撮影会に持参したのは、私の右腕と言っても過言ではない一眼レフカメラEOS 5D mk2と、前回コンタクトシートに記した小物類。素敵ライター兼最高ジャーナリストである私は、本業の取材時に常に撮影機材を持ち歩いているので、その重さも苦ではない。ただ、小物が意外とやっかい。小型で軽量なものばかりをチョイスしたはずだが、まとめてみるとかなりかさばる。

苦戦しながらも撮影現場に到着すると、今回の撮影仲間であり、現在のライバルで、未来の手下になるかもしれないA氏とB氏が、私よりもはるかに巨大なバッグを持ち待っていた。A氏は「いつもこのくらいですよ」と涼しい顔で答えた。

私をセンターとした3名の優秀なカメラマンチーム(※仮称 佐藤ポンプロジェクト)にモデルのCさんが合流。スタジオに突入する。撮影スタジオはビルの2フロアをぶち抜きにした構造で、ユニークな写真を撮れるというのがウリらしい。このスタジオに関してA氏は、「螺旋階段を使って上れば、俯瞰の写真も撮れます。ユニークな構図のストックフォトは売れますよ」と言う。いくつものスタジオ撮影を経験しているA氏が言うのだから間違いはないはずだが、私もこのスタジオを見た瞬間、その事実には気がついていた。さすが私だ。私の最高の撮影技術+最高の撮影環境が揃ってしまった。最高に売れる写真が撮影できる予感到来。

「『机上の空論』なら俺は400戦無敗」(佐藤ポン語録より)

さっそく撮影準備。A氏とB氏は、持参した荷物をスタジオの壁際に並べ始めた。私もマネをして手当たり次第に並べてみる。それを見たA氏に「スムーズに撮影できるように、小物は撮影順に並べてください!」と怒られてしまった。やはりA氏もB氏も仲間に見えるが、私のライバル。天才である私のアクションを牽制してきた! ここは全力で反撃、と思ったが、ほんのひとかけらだけ、私にも非があった。私はアイテムを並べることだけに徹していたが、撮影で使用する順番に並べる必要があったのだ。机上の空論なら負け知らずの私も、現場ではまだ学ぶことがある。

撮影で使用するアイテムの準備が終わると、A氏とB氏は撮影機材のセッティングを始めた。ここはプロも使う撮影スタジオなので、「グラビアアイドル撮影舞台裏」などでよく見る、大型のストロボや背景のロール紙、巨大なレフ板などが置いてある。ふたりはそれらをテキパキと組み立て始めた。手を貸そうかと思ったが、疲れるのでやめておく。私は現場監督のように、「もうちょっと右ですね。いやいや左でしょ(※どっちだよ!)」などと的確な指示を出すが、スルーされたので、腕組みしつつ静観していた。そこに、メイクを終えたモデル Cさんが登場! 「美女登場~、俺発情~、」などと、いかしたフローを思いついたが、Jラップシーンの歴史までも塗り替えてしまうと困るので、とりあえず黙っておいた。まあ、とにかく次回、撮影が始まる!

私が持参した撮影用小物。単なる電子デバイスが奇跡を呼ぶ

A氏とB氏が機材を配置中。私の為に奮闘する姿が美しい