連載コラム『30代女子が結婚するためのマネー講座』では、30代女性のための投資スクールを経営し、700人以上の受講生を教えている青柳仁子氏が、30代女性向けに、事例なども交えながら、「結婚するためのマネー術」を伝授します。


お金に関しては、それぞれが独自のルールを持っていることが多い

前回までは、自分自身の「お金の使い方のクセ」を知ってお金の使い方を見直し、愛される女性になりましょうということを書きました。

結婚を考えているわけですから、当然、自分自身だけでなく、相手のことも知らないといけませんね。

そこで、今回からは、結婚相手としての相手のお金の使い方のクセを見極める方法を書いていきます。

当然のことながら、相手にも「お金の使い方のクセ」があって、それは、おそらく本人も気づいていないでしょう。

お金に関しては、それぞれが独自のルールを持っていることが多いので、それが良い悪いということではなくて、「知っておく」「理解する」ことが大切です。

見た目や持ち物で相手の金銭状況を把握するのは無理

まず、第一に、相手の懐事情が気になると思いますが、見た目や持ち物で相手の金銭状況を把握するのは無理でしょう。

というのも、私が男女問わずたくさんの方の相談を受ける中で、年収が高いから、預金がたくさんあるからと言ってブランドものや高価なものを身に着けているとは限らないと実証されているからです。

また、年収が高いからと言って預金や資産があるとも限りません。

実際に、年収が2000万円以上でも、預金がほぼ無いという方もいらっしゃいます。収入が高い分、使えるお金も多くて贅沢な暮らしをしていますが、月末になるとお金が無いという状況です。

年収が高いのに、消費者金融で借金をしている人も比較的多い

更には、年収が高いのに、消費者金融で借金をしている方も比較的多いのです。

収入が高くなくてもあり得る状況ですが、結局は、年収の高い低いに関わらず、お金の管理ができない人は同じ状況に陥るということです。

そのため、結婚相手として、「収入が高い人」を探すのは間違いで、「収入が高い低いに関わらず、お金の管理がちゃんとできる人」を探すのが良いでしょう。

お金の管理ができない浪費家タイプと結婚してしまったら、苦労するのは女性ですから。

お金を使う時の行動を見ていれば「お金の使い方のクセ」が分かる

さて、前述のように、年収や資産と持ち物のバランスが悪い方はたくさんいます。

男女問わずそれぞれの人が、持ち物にお金をかけるクセがあるのか、旅行などのレジャーにお金をかけるクセがあるのか、お金をためておくクセがあるのか、それぞれのお金の使い方のクセを持っているのです。

だからこそ、相手のお金の使い方のクセを見極めることが大事なのです。

こうしたクセは、前述のように見た目では分かりえないのですが、お金を使う時の行動を見ていれば分かります。

これは、相手の懐事情を知るということもありますが、お金の使い方を見ればその人の趣味嗜好や考え方が分かるという点でとても大事です。

奢ってくれたり、プレゼントをくれたりする以外でのお金の使い方がポイント

一緒にいる時に奢ってくれたり、プレゼントをくれたりするのは気持ちですから受け取っておいて、それ以外でのお金の使い方がポイントです。

例えば、クリスマスや誕生日という特別な日、母の日、父の日などの家族へのプレゼント、趣味や旅行、食事、ファッションなど、日々の生活の中で何にお金と時間を割いているのかということをさりげなく聞くようにしましょう。

多趣味で話題が豊富で、面倒見が良いタイプは、趣味や交際費にお金を使うので、預金は少ないことが多いです。

結婚後も、後輩へ奢ったり、外食が多かったり、外に対してお金を使うことが多いでしょう。

見栄を張りたがる男性もお金が貯まらない

また、見栄を張りたがる男性もお金が貯まりません。見栄っ張りな男性は、誰にでもおごって上げたり、飲み会に誘われると断れなかったり、お金に困っている後輩などにお金をあげてしまったりします。

こういうタイプの男性は、一見、華やかな生活を送っているように見えますが、実際のところは預金がほとんどない、浪費家タイプであることが多いですから気をつけましょう。

一方で、特段趣味がなく、それほど社交的でもないというタイプは、堅実で預金を持っているタイプです。というよりも、自然とお金が貯まるタイプなのです。

結婚後も、特に苦労しなくても家計にお金が残っていくでしょう。

収入の範囲内で如何に人生を充実させているのかを見極めることが必要

この二つの事例は極端ですが、収入と使えるお金には限度があるわけですから、その範囲内で如何に人生を充実させているのか、という点を見極めることが必要なのです。

趣味が全くない人を選ぶということではなく、相手の金銭感覚をお金にまつわる行動で把握し、自分自身の感覚と大きく外れない人を選びましょう。

これは、男女問わず、自分に合う相手を見つけるための、1つのポイントですね。

次回は、お金が貯まらない人のクセ、をもう少し具体的に書いてみようと思います。

(※写真画像は本文とは関係ありません)

執筆者プロフィール : 青柳 仁子(あおやぎ ひとこ)

HITO.CO株式会社 代表取締役、ブルーストーンアカデミー代表、ファイナンシャルプランナー。筑波大学大学院卒業。経営コンサルティング会社にて関東甲信越エリアを統括後、外資系生命保険会社でライフプランナーとして年間100件の成約を獲得する。2007年、HITO.CO株式会社を設立。個人および法人向けに資産形成のサポートを開始。2010年、女性のための投資スクール「ブルーストーンアカデミー」を開校し、投資の基礎知識、お金に困らない自立した女性のライフデザインを教えている。著書「できる女だけが知っているお金の基礎知識」、「ゆっくりお金がたまる確かな方法」は、わかりやすいと30代女性に大好評。ラジオ、TVなどに出演し活躍している。