東京タワーやスカイツリーが

色々な会社の社食を紹介するこの企画、第2回目は、東京・銀座の一等地にあるリコー本社だ。

15階建てビルの9階部分に位置し、約550席と広く明るい社食。窓からは東京タワーやスカイツリーも見えるという抜群の立地である。2005年11月の本社移転を機に、「食事という楽しい時間にリラックスしてもらえるように」と、眺めがよい高層階部分に社食スペースを設けた。銀座の本社事業所では、関連会社を含め約2,000人が働いていて、毎日ランチタイムだけで1,100~1,200人もの人が利用する。銀座といえばランチ激戦区であるが、そんな立地でもこれだけの人数が社食を利用するとはスゴイ。

広々とした約550席のリコー社員食堂。1日1,200人以上が利用し、昼時は満席に。パーテーションで仕切られたスペースもあり、打合せにも

食堂でちらほらみられるのが、リコーが誇る社会人ラグビー部所属と思われる、がっちり体型の男性たち。しかしながら、ヘルシー志向の女性スタッフやメタボが気になる中高年層も多いため、必然的にメニューの幅が広く設定されている。

定食系はすべて日替わりで、ちょっと贅沢な「プレミアム」(440円~500円)から、「スタンダード」(360円)、手頃な「バリュー」(260円)、600kcal以下の「ヘルシーセット」(600円)の4種類。ヘルシーセットはごはんとおかず類のセットで、他はメインのみで「白ごはん」(100円)や「味噌汁」(60円)等を別注文する。懐具合に合わせられるし、ボリュームも調整しやすいシステムだ。ごはんは雑穀米を使った「健康ライス」(150円)も選べる。

「ヘルシーセット(健康ごはん小、汁物、小鉢付き)」(600円)。内容は日替わりで、写真のメインは、さっぱりした「牛しゃぶ青しそソース」

「プレミアム」の「麦富士豚のソテーバルサミコソース」(480円)と、「白ごはん」(100円)、「味噌汁」(60円)。バルサミコ酢の酸味が絶妙

ちなみに取材時のプレミアムは、「麦富士豚のソテー バルサミコソース」(480円)。日本人の味覚に合わせてつくられた「麦富士豚」というこだわりの食材を使用し、バルサミコ酢で適度な酸味をプラスし、さっぱりさを出した。社食でここまで洒落たメニューが食べられるなんて!

ヘルシーセットは「牛しゃぶ青しそソース」(600円)で、やわらかな牛肉にたっぷりの野菜、さわやかな青しそソースでこれまた満足度大。もちきびや黒豆、アマランサス等雑穀入りの十穀米ごはんも、いろんな食感があって食べ飽きない。単品系では、和麺や中華麺、丼、パスタ等7種類を日替わりで用意。丼はハーフ&ハーフもあって、「五目あんかけ炒飯 ビーフカレー」(460円)なんて組み合わせも楽しめる。

好みのメニューを選べる「グラムデリ」

また「グラムデリ」というコーナーもあり、ここでは1.2円/gで好きなものを好きなだけ選んで食べられる。サラダからメイン、ごはんものまで揃っているので、ここだけで自分の好みのセットをつくってもよいし、丼ものなどにちょっとプラスしてもよい。

1gあたり1.2円の「グラムデリ」コーナー。好きなメニューを好きなだけ選べる。写真の大皿で520円、小皿で110円。スープは60円

その他、"スペシャル"としてスポット的にイベントメニューも提供。これまでにラーメン店「むつみ屋」と提携したスペシャルラーメンや手打ちそば等も登場し、社食を活気づけている。

一番混雑するのは11時30分~13時30分の昼食タイムだが、その他8時~9時には日替わりの「朝定食」(370円)、17時30分~18時30分にはカレーや和麺、中華麺の「夕定食」(170円~)も用意。さらに8時~18時30分までフルオープンの「カフェ」コーナーでは、焼きたてのパンとドリンク類を提供。どちらも100円均一で、朝食やおやつとして食べる人も多いそう。1人暮らしの人は朝食を社食でとることも多いそうで、夕食も充実しているので残業のときも心配がない。こんないたれりつくせりの社食から、日々の活力が生まれてくるのだろう。

カフェコーナーには、随時焼きたてのパン(各100円)が約20種類並ぶ。ウィンナーロールからピロシキ、ティークロワッサン等、30~40種類とバリエーション豊か。ドリンクも100円均一で、リンゴ酢といったヘルシーメニューも