1996年から2003年まで『別冊マーガレット』に連載され、教師と生徒の恋愛を描きヒット作となった河原和音原作の少女漫画『先生!』。時を経て今、生田斗真と広瀬すずにより『先生! 、、、好きになってもいいですか?』として実写化、10月28日から公開された。
本格的な恋愛映画は初めてという広瀬は、生田演じる世界史教師・伊藤先生に一途に思いを寄せる女子高生・響を演じる。恋愛映画の旗手、三木孝浩監督の世界観の中で、恋愛映画の難しさや年の差恋愛への憧れを覚えたという。高校卒業以来初、という制服姿で登場の広瀬に、同作について聞いた。
生田斗真の存在が大きく
――とても人気の原作の実写化ですが、原作や台本を読まれたときの印象はいかがでしたか?
相手とうまく心を通わせられなくて、自分が「子供だからだ」と思ってしまう響の気持ちは、私自身がお仕事でも感じることが多いなと思いました。そういう苦しみが、恋愛になると余計に強くなっている気がして、それはすごく苦しいなって。読んでいて、痛くなるような印象がありました。
――共感するようなところがあったんですね。
やっぱり、ふだん大人の方々に囲まれてお仕事させてもらえる機会が多いので、年齢の壁を感じて、自分の意思がなかなかうまく伝わらなかったりすることもあります。気持ちをぶつけていい年齢だとも思うんですけど、好きな人を前にするからこそ、相手のことを考えて、どうしたらいいかわからなくて苦しいんだろうなと思う瞬間が、原作にも台本にもありました。
――演じているときに、意識されたことはありましたか?
世代も少し上で、今、実写化されている作品とはまたちょっと違う雰囲気の少女漫画だと思うので、今まで見てきた少女漫画の実写化の映画とはまた一味違った作品になったらいいなと思ったし、完全に三木ワールドの柔らかさに浸りたいなと思いました。響の気持ちもすごく想像して。
でもやっぱり現場に行って相手の方のことを意識しないといけないと思ったので、ラブストーリーは難しいです。役としての気持ちはもちろんですが、相手の方の存在が自分の中で大きくならないと嘘になってしまう部分があるなと思って。たくさんの人に愛されている作品だからこそ、頑張らなきゃと思いました。
――「相手のことを意識」ということでしたが、生田さんの印象はいかがでしたか?
同じ人間として、理想の方です。みんなが生田さんという座長についていこうと思える雰囲気を作ってくださるし、お芝居でもものすごく助けていただいて、愛されている方だなと思いました。