家電を買うときに「いま売れている製品」を知りたいという人は多いのでは? そこで、家電量販店の売れ筋とともに、最前線に立つスタッフに売れている理由やおすすめポイントを聞く。今回は「エディオン ららぽーと新三郷店」にて、梅雨や夏はもちろん、一年を通しても活躍できる「衣類乾燥除湿機」を調査してきた。
エディオン ららぽーと新三郷店に聞く、衣類乾燥除湿機を選ぶポイント
埼玉県三郷市のエディオン ららぽーと新三郷店は、JR武蔵野線・新三郷駅前に立地する商業施設、「ららぽーと新三郷」のインショップ。埼玉県の新三郷地区は、ららぽーと新三郷のほか、大型家具店のIKEA新三郷店、会員制のコストコホールセール新三郷倉庫店などが出店する商業エリアだ。
大型のショッピングモール内に出店しているということで、エディオン ららぽーと新三郷店には、年配から20代のニューファミリー層まで幅広い年齢層が来店するという。家電の購入を目的とする来店客だけでなく、買い物のついでに立ち寄るお客も多いため、通常の単独店よりも集客力が高いそうだ。来店客は周辺2kmの住民が中心で、エディオン ららぽーと新三郷店は地域密着、そして幅広い年齢層への接客に長けた店舗といえるだろう。
エディオン ららぽーと新三郷店 総合家電アドバイザーの橋爪和也さんは、衣類乾燥除湿機販売の傾向について次のように話す。
「以前は、部屋の結露や湿気対策として除湿機をお求めになるお客様が多かったのですが、最近では洗濯物の部屋干しに使うというお客様が増えています。数年前に比べると、一年中、需要が高くなった商品です」
今のところ衣類乾燥除湿機は、買い替えよりも新規購入のほうが多い。店頭では、衣類乾燥除湿機の仕組みや種類など、本質的な質問が多いという。また、「各社のイオン系の機能など、除菌や脱臭に関する質問も少なくない」(橋爪さん)とのことだ。
衣類乾燥除湿機は、除湿能力が高くても本体タンクの水(部屋から集めた水)がいっぱいになると運転が止まってしまうことから、買い替え客からはタンク容量に関する質問もよく聞かれるという。橋爪さんによれば、衣類乾燥除湿機を選ぶポイントは以下の4つだ。
1. 通年使用するのか、湿度が高い時期だけ使うのか
「衣類乾燥除湿機は大まかに、コンプレッサー式とデシカント式があります。コンプレッサー式はエアコンの構造と同じで、機械の中で冷たいところと温かいところを作り、冷たいところで湿気を結露させて除湿するという仕組みです。コンプレッサー式の場合、除湿をするのに部屋の温度も関係してきます。部屋が暖かいと、温度差ができるので結露しやすくなります。そのため、梅雨や夏時期の使用にオススメです。
一方、デシカント式の場合、一般的にゼオライトという吸湿剤を使って除湿します。ゼオライトに水分を吸わせ、ヒーターで気化させたあと再び熱交換器で冷やして除湿します。外気温に左右されないので、冬でも除湿能力がかわりません。通年使用するならデシカント式、湿度が高い時期だけに使用するなら、コンプレッサー式がオススメです」(橋爪さん)
2. 部屋全体を快適な湿度にするのか、部屋干しのために湿度を下げるのか
「部屋全体を快適な湿度にするというと、湿度が気になる夏・梅雨時期の使用になります。夏でも快適に使えるコンプレッサー式をオススメしています。部屋干しに使うというお客様の場合は、冬場でも使用しますから、寒い時期でも安定して除湿できるデシカント式がオススメです」(橋爪さん)
このほか、「夏の湿気もとりたいけれど、冬の部屋干しにも使いたい」というお客には「ハイブリッド式」の案内をするという。
3. どこで使うのか、持ち運ぶことがあるのか
「方式によって重量に違いがあります。コンプレッサー式は、コンプレッサーという重たい機械が入っているので重くなります。そのかわり、キャスターが付いているものが多く、マンションなどで利用する場合は、キャスターを転がして移動し、いろいろな部屋でご使用いただけると思います。手軽に持ち運びをしたいという場合は、重量が軽く設計されているのでデシカント式がオススメです」(橋爪さん)
4. どれくらいの部屋の広さで使うのか
「どの機種でも、木造なら何畳、コンクリート造なら何畳というように、除湿可能面積の目安をスペック表に記載しています。使用する部屋の畳数よりも少し広めの畳数のものを選ぶと、余裕が出ます。部屋干しメインで使用する場合は、それほど気にされることはないと思います」(橋爪さん)