Intelは、5月30日に開催されたe21Forum 2017の基調講演で、Core-Xシリーズの発表とともに紹介されたのが、小型PC「Compute Card」である(Photo01,02)。大きさはクレジットカードよりもやや長い程度(Photo03)、厚みは5mmしかない(Photo04)。

Photo01:さまざまな用途に向けたModular Computingのためのコンポーネント

Photo02:Compute Cardを示すGregory Bryant氏(SVP&GM, Client Computing Group)

Photo03:説明も「クレジットカードよりちょっと長い程度」だった。実寸は94.5mm×55mmとされる

Photo04:コネクタはこちら側にまとめられ、反対方向におそらく無線のアンテナが搭載されていると思われる

「Compute Card」については、2017年1月のCES 2017で発表済みだが、このときはサイネージやキオスクといった業務デバイスから、一体型PCなどのコンシューマー向けデバイスにも対応することや、W95×D55×H5mmの小型フォームファクタながら、第7世代Coreプロセッサが搭載できることなどが明かされていた。

今回の講演そのものではスペックは触れられなかったが、Compute Cardは4製品あり、下記のようなスペックになっている。

製品名 プロセッサ メモリ ストレージ ネットワーク
CD1UV128MK Core i5-7Y57 4GB DDR3 128GB SSD AC 8265
CD1N3127MK Core m3-7Y30 4GB DDR3 128GB SSD AC 8265
CD1P64GK Pentium N4200 4GB DDR3 64GB SSD AC 7265
CD1C64GK Celeron N3450 4GB DDR3 64GB SSD AC 7265

いまの時点では、ark.intel.comには掲載されていないので価格などは不明であるが、ComputeStickと比較してそう大きく違う値段になるとは考えにくい。なので100~200ドルの範囲に収まるのではないかと思われる。

このComputeCardに対応したComputeCardDockも同時に公開されている(Photo05,06)が、別に必ずしもこのドッキングベイを利用する必要もなく、実際液晶モニターの上面に設けられたスロットにComputeCardを装着すると、直ちにAIOマシンとして動くというデモも基調講演内で行われた。

Photo05:寸法は幅147mm、高さ20.5mm、奥行き60mmとされる

Photo06:背面にはACアダプタの他SuperSpeed USB×2、Ethernet、DisplayPort、HDMIが並ぶ

前述の通り、さまざまな用途向けにこのComputation Cardを利用することを目的としており、現時点でのパートナーと用途として、以下のようなものが挙げられている。

パートナー企業 用途
Sharp Digital Signage
LG Display Smart monitors
Seneca Mini PC
Contec Industrial computing
NexDock 2 in 1
TabletKiosk Medical tablets
Smart Tech Education laptops, interactive whiteboards
Foxconn Mini PC, All-in-One
ECS All-in-One
Lehui Smart monitors
Mo-BitS Electronics Tablets

このCompute Card、2018年8月に出荷が開始される予定である。