Windows 10版プレースホルダーの復活
Microsoft Graphとの連携も興味深いが、筆者が注目するのは「OneDrive Files On-Demand」だ。Windows 8.x時代はクラウド上のファイルを必要に応じてローカルストレージにダウンロードするプレースホルダー機能が備わっていたが、Windows 10では廃止されている。端的に述べれば本機能は「Windows 10版プレースホルダー」だ。
同期範囲はOneDriveフォルダーに留まらない。デモンストレーションでは、デスクトップ上に生成したファイルが、別PCやスマートフォン(のOneDriveクライアント経由)でもアクセス可能であることを示していた。詳しくは、Windows 10 Insider Previewに搭載されたタイミングで改めてご報告したい。
操作履歴を同期する「TimeLine」
Microsoft Graphと連携することで実現するのが、「TimeLine」だ。タスクビューから過去に起動したアプリケーションをサムネイル表示し、必要であれば古いファイルを再編集可能になる。「ファイル履歴」をシームレスに使用できる仕組みを思い浮かべると分かりやすい。
また、Cortana経由で他のPCやスマートフォンへ作業内容を通知する機能も備えている。対応するアプリケーションがあれば、そのまま作業を続行できるため、1人で複数デバイスを操作する時代に即した機能となりそうだ。
クリップボードをクラウド化する「Cloud-Powered Clipboard」
文字どおりクリップボードの内容をクラウド経由で同期する機能だ。デモンストレーションでは、PowerPoint上の文字列をコピーし、スマートフォンのキーボード(Word Flow Keyboardと思われるが詳細不明)を開くと、その内容がペースト可能になるというもの。Microsoft Graphを通じて実現しているという。