ハイアールジャパンセールスは5月11日、家庭用アイスクリームメーカーの新製品となる「Ice Deli(アイスデリ)」シリーズのメディア向け説明会を開催した。フードスタイリストのマロン氏を迎え、レシピ紹介と試食会も実施。アイスクリームのほか、冷製料理のレシピ提案もされた。

IceDeliシリーズには、スタンダードモデルのJL-ICM710Aと、高機能モデルのJL-ICM720Aがある。発売日は、JL-ICM710Aが5月31日、JL-ICM720Aが5月15日。価格はオープンで、推定市場価格(税別)はJL-ICM710Aが16,800円、JL-ICM720Aが19,800円となっている。

本体カラーはJL-ICM720Aがベージュ、JL-ICM710Aがホワイト

同社によれば、「アイスクリーム市場は10年間で約1.5倍に増加している市場」。調査では、約50%の人がアイスクリームを作ることに「経験・興味関心があり」と回答しており、アイスクリームメーカー市場は注目の市場ともいえるのだ。

氷菓子は横ばいだが、アイスクリーム市場は増加傾向にある

1度にカップ6個分のアイスが作れる

ハイアールジャパンセールス 商品企画部長 森脇利行氏の説明では、アイスクリームメーカーは主に3つのタイプに分かれる。「コンプレッサー式」「事前冷却式」「ペルチェ式」だ。

コンプレッサー式は冷蔵庫と同じ仕組みで冷やすので、冷却能力は高いものの本体が12kg前後と重くなり、価格も5万円前後と高くなる。

事前冷却式は、冷却ポットを冷凍室で事前に8時間以上冷やしてから、アイスクリームを作る方式。本体がコンパクトで、価格は数千円と手ごろだが、事前冷却の時間と手間、そして冷蔵庫の冷凍室内に冷却ポットを冷やすスペースが必要となる。

IceDeliシリーズに搭載されているペルチェ素子は約5cm角の大きさ。写真は商品企画部長の森脇利行氏

そして、IceDeliシリーズが採用したのが、ペルチェ式だ。「ペルチェ式は、冷却機能をアイスクリームメーカー本体に内蔵できるため、冷凍室のスペース、事前の冷却時間は不要。IceDeliシリーズは、本体サイズが幅185×奥行265×高さ238mm、重さが約2.5kgと、コンパクトで軽量。価格も2万円以下に抑えた」(森脇氏)。

「ペルチェ式は以前からある技術で、ワインセラーや冷蔵庫などで採用されてきた。IceDeliシリーズで採用したペルチェ素子は、-17℃まで冷やすことができる。森脇氏は「ペルチェ素子を使って冷凍温度帯まで温度を下げる技術の開発が難しかった」と話す。

IceDeliシリーズで1回に作れるアイスクリームの最大量は、約700mlだ。市販のカップアイス(110ml)だと約6個分に相当する。生のフルーツなどを入れると時間がかかるが、1回の調理時間はおよそ40分から120分。また、1回50分から60分の調理時間としては、電気代はおよそ2.5円とのことだ。

アイスのかたさ調整が可能、冷製メニューもつくれる

フードスタイリストのマロン氏によるレシピ紹介では、アイスクリームなどの実演が行われた。

おいしいアイスクリームのポイントは、「乳脂肪分が高い材料を使うことと、事前によく混ぜておくこと」とマロン氏

シンプルなバニラアイスは、卵、牛乳、生クリーム、グラニュー糖、バニラエッセンスといった材料を混ぜあわせ、IceDeliシリーズに注ぐ。ふたをした後、「かたさ選択ボタン」を押して待っていればできあがり。あとは、回転ブレードを外して盛りつけるだけだ。

できあがったアイスクリームはなめらかで美味しかった。冷やしながらブレードでかき混ぜるので空気をとりこみ、ふんわりとした口当たりになっている。「できあがったアイスクリームは密閉容器に入れて冷凍庫に入れれば1週間ほど保存が可能」(マロン氏)。

なお、上位機種のJL-ICM720Aでは、アイスクリームのほかに、ジュレやフローズンドリンク、冷製スープといったモードも備えており、調理の幅が広がりそうだ。

材料を本体に注いで

かたさ調整ボタンを選択

「できたてが一番おいしい。このまま食べて欲しいくらい」(マロン氏)

バナナやイチゴなど、果物を入れて作ることも可能

マヨネーズや香辛料などと生クリームをあわせてIceDeliシリーズに入れると、アイスクリーム状のクリーミーなソースを作れる

ジュレ状のソースも(JL-ICM720Aのみ)。冷製パスタなどが楽しめる