シマンテックは13日、個人向けセキュリティ製品「ノートン」2017年版を発表した。また、ブランドキャラクターとオンラインセキュリティアンバサターとして「ドラえもん」を起用。「どこにいてものび太を見守る」という使命は「ノートンは、いつもそばで守ってくれる」という使命に通じる事で起用したという。

新ノートンのイメージキャラクターは「ドラえもん」。なお、本キャラクターの適用は日本版のみで、他地域でのドラえもんの起用は現時点で考えられていない。他リージョンでの利用は現在予定されていないので「パケ買い」する外国人旅行客が出るかもしれない

最近の脅威はゼロデイやエクスプロイトキット

米国シマンテックコーポレーション ノートン事業部担当エグゼクティブバイスプレジデントのフラン・ロッシュ(Fran Rosch)氏

同日開催した説明会ではまず、米シマンテック ノートン事業部担当エグゼクティブバイスプレジデントのフラン・ロッシュ氏がグローバルでの戦略を説明した。

最近の脅威情報としては、ゼロデイ、エクスプロイトキットの他、ランサムウェアが問題になっている。日本においては、PUAと呼ばれるアドウェアのような攻撃が増えており、また世界中でランサムウェアによる身代金攻撃が起きているという。

これに対し、ノートンは継続的なテクノロジー投資を行っており、世界15カ所のグローバルセキュリティセンターで24時間体制の監視を実施。利便性を損なわない新たな保護技術を継続的に開発しているとアピール。

日本は世界2番目の市場として、ローカライズされた製品によって市場プレゼンスを拡大しつつ、サイバー犯罪に対する消費者教育や優れたパートナーとの関係強化に努めるという。

脅威情報としては利用者が増えたMacやモバイル機器も例外ではなく、最近は狙われやすい

シマンテックは世界に攻撃センサーを用意し、これを15カ所の拠点で24時間体制で監視

デバイスの性能を落とさずに多層的に防御するという

今後の注力ポイントとしては、すでに大規模な攻撃にも使われてしまっているIoT機器を注視

サイバー攻撃がすでに現実のものになっているため、サイバー保険も市場が急成長しているという

大企業や個人だけでなく、中小企業も攻撃のターゲットにされている

日本市場に対しては日本にあった製品と啓蒙活動、そしてパートナー投資を拡大するという

IoT市場の成長見込み、パートナーと協力

シマンテック 執行役員 ノートン事業統括本部 統括本部長の正木敏博氏

続いてシマンテック 執行役員 ノートン事業統括本部 統括本部長の正木敏博氏が、日本における戦略について説明。

まず、PC市場の成長は鈍化しているが、IoTは伸びを見せているので、今後はPCだけでなくインターネット接続機器を守るようにするという。また、販路も既存の家電量販店にとどまらず、インターネット事業者、PCメーカー、携帯電話会社、携帯電話販売店とも連携を行い、多くのユーザーに安全を提供すると発言した。

Wi-Fiに関しては、東京オリンピックに向けて整備されるWi-Fiネットワークとあわせ、2020年に向けたWi-Fiプライバシーのプロモーション活動を行う。その上でノートン製品のテーマとして「イメージチェンジ」することを挙げ、ブランドキャラクターとして世界的に知られる「ドラえもん」の起用を発表した。スペシャルサイトもオープンしている。

日本市場も今後のセキュリティターゲットはIoTに向かう事を示唆。ただ現在の製品ターゲットはまだIoTまで広げておらず、Windows/Mac/Androidを守る製品となっている

公衆無線Wi-Fiの安全を守るためにはノートンWiFiプライバシーを用意。iOS/Android向けのVPN製品で年間契約が必要となる

ノートンのひみつ4つ。日本の消費者のセキュリティ意識がまだ不十分なためか、過去と同じようなメッセージングに戻った印象を受ける

今後はドラえもんを前面に押し立てたプロモーションを行うという