操作感は極めてシンプル

「ブラーバ ジェット 240」には前述の通り、ドライスウィープ・ダンプスウィープ・ウェットモップの3種類の掃除モードがある。「ドライスウィープモード」はホコリや髪の毛などをからめとる"から拭き"のモード、「ウェットモップモード」は同じ場所を3回拭く念入りな水拭きモード、「ダンプスウィープモード」はその中間で、少なめの水量で同じ場所を2度拭きする水拭きモードだ。

フローリング用ワイパーを使う時と同じく、まずは"から拭き"の「ドライスウィープモード」から試すことに。「ブラーバ ジェット 240」は、装着されたパッドの種類に応じて掃除モードを自動で切り替える。そのため、スイッチの操作は中央の電源ボタンのみ。このシンプルさもいい。

人間がする操作はスイッチのON/OFFのみとシンプル

早速起動させてスイッチを入れ、動かしてみる。稼働音はかなり静かで、しばらく目を放していると運転中であることさえ忘れるほどだ。壁や障害物にぶつかるとすぐさまルートを修正し、壁際では、壁をこするようにして隅々までパッドをかけるように動いてくれる。机の脚の周りでは脚を中心にくるりと一回転してくれるなど、小回りも利く。

壁に沿って隅々まで掃除してくれる

気をつけたいのは、パッドを装着すると本体の高さが若干上がることだろうか。起動前に「ギリギリ通れるな」と確認した隙間に引っかかって、にっちもさっちもいかなくなってしまうことがまれにあるので、ソファの脚の高さなどはあらかじめ確認しておこう。また、障害物はかなり器用に避けてくれるが、どうせなら床に置いているものは机の上などに上げておくといいだろう。

清掃を終えると、サウンドが鳴ってその場で停止。パッドは本体上部のレバー操作でワンタッチで外せるので、直接触れることなくゴミ箱にそのままポイっと捨てられる。

ものすごい量のホコリが取れた(画像クリックで元画像表示)

パッドはワンタッチでポイッと捨てられる

水拭きの満足感は十分!

続いては、「ダンプスウィープモード」で水拭きをテストしよう。水拭きモードで使用する際は、あらかじめ本体のタンクに給水しておく必要がある。「ブラーバ 380j」ではウェットクロス用のパッドに給水する方式だったが、「ブラーバ ジェット 240」では本体に直接水を入れるのだ。専用のカップ等は付属していないので、蛇口をひねりすぎて本体を水びたしにしないように注意。

本体のタンクに直接給水

「ダンプスウィープモード」のパッドはオレンジ色

「ダンプスウィープモード」のパッドをセットしてスイッチを入れると、本体から正面に水を噴射! これは、「ブラーバ」シリーズの中でも「ブラーバ ジェット 240」だけの機能だ。ぬらしたクロスで水拭きをするのではなく、正面に水を噴射して洗浄剤入りのパッドで拭く、という仕組みである。

「ダンプスウィープモード」と「ウェットモップモード」では、前方に水を噴射

清掃はから拭きよりも念入りだ。「ダンプスウィープモード」は同じところを2度拭きするモードなのだが、同じ方向で拭くのではなく、2度目は角度を変えてくれる。例えば、壁と平行線を描くように一室を拭いた後、次は斜め45度になって……という具合だ。

この時点で清掃後の床は、丹念にフローリング用ワイパーをかけた時とほとんど遜色ない仕上がりだった! フローリング用ワイパーで掃除するときは机やソファを動かしながら行うので非常に体力を使うのだが、「ブラーバ ジェット 240」ならスイッチを押すだけで机やソファの脚だけを避けて掃除してくれるので、当然ながら段違いに楽だ。

2モードの連続運転でピッカピカになった

ファミリー世帯でもチェック

筆者の家は「ドライスウィープモード」と「ダンプスウィープモード」で十分キレイになってしまった。おそらく、日常的に掃除の習慣がある人の部屋なら、この2モードでも十分なのではないだろうか。

とはいえ「ウェットモップモード」も試してみたい。そこで、都内にある筆者の実家に帰って、母親に「ウェットモップモード」で使い心地をテストしてもらった。

アラ還の母でも楽々持ち運べる「ブラーバ ジェット 240」

実家の猫も興味津津

「ウェットモップモード」のパッドは青色だ

「ウェットモップモード」は水の噴射量が多く、同じ箇所に合計3度アタックしてくれる。パッド自体も微振動させているので、汚れを除去する力は大きそうだ。実際、日常清掃を掃除機で済ませている実家では、水拭きした箇所は明らかにはだしで歩いた時の感触が違っていた。

実家で活躍しているルンバには怖がって近寄らない猫も、稼働音が静かな「ブラーバ ジェット 240」には食いつく

机の下のコーナリングも見事

「ウェットモップモード」の最大稼働面積は12畳だが、今回はあえて約23畳のLDKで試してみた。さすがに全ての空間を清掃するまではいかなかったが、力尽きた地点を考えるに約15畳分は頑張ってくれたのではないのだろうか。家具が置かれている分、床面積は減っているので、純粋な稼働面積で言うとやはり12畳ほど、というのが実感。やはり、一人暮らしに最適なスケール感だと思った。

LDK全体は23畳ほど(画像は意図的にぼかしています)

ダイニングテーブルの下で力尽きていた

コンパクトさを生かせる空間に最適

ここまで「ブラーバ ジェット 240」の全モードを試してみたが、そのサイズ感といい、インテリアを邪魔しないシンプルなデザインと程よい存在感といい、持ち回りのしやすさといい、やはり一人暮らし世帯向きの商品であると感じた。

逆に言うと、ファミリー世帯の広いLDKなどでは若干力不足な面も否めない。しかし、台所や子ども部屋など、汚れやすく限られたスペース専用の掃除機と考えれば、そのコンパクトさを遺憾なく発揮できるだろう。

こういうタイプの汚し方にはさすがに無力なので、ホウキとチリトリの出番である

※記事中の情報・価格は2016年8月時点のもの。価格は全て税込