「iPhone SE」が発売され、4インチサイズのiPhoneとしては既に旧機種となった「iPhone 5s」。にもかかわらず、ワイモバイルに続いてUQ mobileまでもが、iPhone 5sの取り扱いを始めることを発表した。なぜ、低価格でサービスを提供する事業者が、相次いでiPhoneの旧機種を扱うようになったのだろうか。
iPhone 5sで先行するワイモバイルに追いつくUQ mobile
6月23日に発表会を開き、新しい戦略を発表したばかりの、UQコミュニケーションズのスマートフォン向け低価格通信サービス「UQ mobile」。それから1週間が経過した6月29日、UQコミュニケーションズはUQ mobileに関する新しい施策を発表した。
それは、アップルの「iPhone 5s」の取り扱いを7月15日より開始することだ。UQ mobileはMVNOとしてKDDI(au)から回線を借りてサービスを提供していることから、正規のルート以外で取り扱うケースを除けば、日本でMVNOがiPhone 5sを取り扱う初のケースとなるだけに、驚きをもたらしたようだ。
ちなみに販売されるiPhone 5sはストレージが16GBのモデルで、カラーはシルバーとスペースグレイのみ。音声通話やデータ通信、テザリングも対応するとのことだが、価格などについては発売時に改めて発表するとされている。
確かに、MVNOが正規のルートでiPhoneを取り扱うというのは、従来であれば考えられなかったことだ。しかしながらよく考えてみると、iPhone 5sは約3年前に登場した2世代前のiPhoneであり、決して新しいモデルとはいえない。しかも今年、アップルはiPhone 5sとほぼ同じデザインとサイズ感ながら、性能を大幅に向上させた後継機種「iPhone SE」を発売しており、このタイミングでiPhone 5sが新機種として登場することに違和感を抱く人も少なくないはずだ。
ではなぜ、UQ mobileがiPhone 5sの取り扱いを始めたのか。