MSIはCOMPUTEX 2016で、同社の小型デスクトップPC「Nightblade」シリーズを日本国内で展開することを明かした。具体的な発売時期や価格については今後アナウンスするという。

「Nightblade」シリーズは、2013年ごろからMSIがワールドワイドで展開する小型ゲーミングPC。小型フォームファクタながら、ハイスペックなグラフィックスカードを搭載できるパワフルなマシンだ。以前のCOMPUTEXなどのイベントで何回か展示され、その度に「日本での展開も検討している」という答えだったのだが、ついに国内投入が決まった。

Nightblade X2

COMPUTEX 2016のMSIブースで展示されているのは、「Nightblade X2」と「Nightblade MI2」の2モデル。上位モデルの「Nightblade X2」はアンロック仕様のIntel Core i7のほか、グラフィックスに最新のNVIDIA GeForce GTX 1080を搭載する。本体正面に「OC Genie」ボタンを設け、これを押すことでOCモードが起動、自動的にプロセッサの動作クロックを引き上げる。

右端にあるのが「OC Genie」ボタン

ストレージには、PCIe接続に対応したM.2 SSDを2基に加え、2基の2.5インチストレージ、1基の3.5インチストレージを搭載できる。

本体正面の下側にスタンドがあり、底面を少し浮かすことで吸気を促す。「Nightblade」はもともとLANパーティに持ち込む小型PCという側面もあり、スタンドは持ち運ぶときのハンドルとしても機能する。いまなら持ち運びやすいVRデモ用PCとしてのメリットもあるだろう。

本体下部のスタンドでちょっと底面が浮く形になる。側面と底面からの吸気を促進する

一方の「Nightblade MI2」は、さらに小型なゲーミングPC。Intel Core i5やGeForce GTX 970など、「Nightblade X2」からスペックを抑えたほか、「OC Genie」ボタンによる自動オーバークロック機能をオミットしたミドルレンジのモデル。

Nightblade X2

またいずれも、KillerブランドのLANコントローラ「Killer E2400」「Killer Wireless AC 1535」の搭載や、Nahimicの音響技術など、MSI製マザーボードやノートPCでも実績のある機能を搭載する。

独特なフォルムのゲーミングPC「Aegis」も日本での展開を検討

「Nightblade」と同じ、小型フォームファクタのゲーミングPCである「Aegis」シリーズについても、日本での展開を「非常に前向きに検討している」という。

日本刀というより西洋甲冑のようなデザインの「Aegis」

「Aegis」シリーズは、MSIが"日本刀のように研ぎ澄まされた"と表現する独自のフォルムが特徴的だが、「OC Genie」ボタンや、底面から本体を少し浮かせた状態であること、持ち運び用のハンドル、内部の構成については、「Nightblade」と似ている要素がある。

展示されたモデルにはGeForce GTX 1080が搭載

基板の裏側にもメモリスロットとM.2スロットを備える

「Aegis」シリーズは、「Aegis X」と「Aegis」の2モデルを用意。基本的にはスペックのみの違いとなるが、「Aegis X」には「OC Genie」ボタンがあるのに対し、「Aegis」には搭載しない。

「Aegis X」は、CPUがアンロック仕様のIntel Core i7、メモリがDDR4-2133(最大32GB)、ストレージがPCIe接続対応のM.2が2基、2.5インチストレージが1基、3.5インチストレージが1基。グラフィックスが最上位でNVIDIA GeForce GTX 1080、電源が600W。一方、「Aegis」はCPUがIntel Core i7、グラフィックスがNVIIDIA GeForce GTX 970までとなる。

天面を明けると3.5インチと2.5インチストレージを格納できるスペースがある

電源ユニットは底面に配置

「Aegis X」の「OC Genie」ボタン

VRヘッドマウントディスプレイが使いやすいように前面にHDMI 1.4ポートを搭載