LUMIXのハイエンドコンパクトカメラと言えば、4/3型MOSセンサーを搭載した絶対的エース「LX100」がある。しかし、開放絞り値F1.7-2.8を確保するため、ズーム比は24~75mm相当 (※) の3.1倍に留まる。つまり、LX100は画質至上主義で使いにくい一面もある。

そこで登場したのが、10倍ズームレンズと1型センサーを搭載した「LUMIX TX1」(品番 : DMC-TX1)である。レンズのズーム域は25mm~250mm相当 (※)、開放絞り値はF2.8~5.9となっている。 ※35mm判換算

パナソニック「LUMIX TX1」。実勢価格は約78,000円前後 (税込) といったところ。シンプルで力強いデザインが魅力だ。カラーはブラックのみ

操作のカスタマイズ性にも優れる

TX1は1型センサーの採用によってズームレンズ、ボディとも、LX100に比べて小型化。重さもLX100の約393gから約310gへと軽量化を果たした。液晶モニターは同じ3.0型だが解像度は約92万ドットから約104万ドットに高精細化。EVFは0.38型の約276万ドットから0.2型の約116万ドット、ファインダー倍率だけは0.46倍とスペックダウンしている。しかしながら、高速AFを実現した空間認識AF (DFD) を採用。さらに多彩な4Kフォトモードに加えて、撮影後にピントが選べるフォーカスセレクトモード、タッチパッドAFなど様々な新機能を満載している。

多機能モデルで問題なのがインタフェースだ。専用ボタンを増やせば、わかりやすくなるが、ゴチャゴチャと煩雑になる。TX1は軍艦部右肩の後ダイヤルとレンズ銅鏡部のコントロールリングに、複数の機能を割り振ることによってシンプルで快適な操作性を実現した。これは一眼レフやミラーレスにはお馴染みの手法で、TX1は一眼レフ感覚で使えるコンデジとも言える。

モードダイヤルの右側にあるのが後ダイヤル。クリック感があり、絞りやシャッター速度などモードによって機能が自動的に変更される

コントロールリングは一眼レフ感覚で絞り値を変更したり、MFリングになったり、ステップズームにも使えるのだ。ストロボはポップアップ式

タッチタブも含めると9個のファンクション (Fn) ボタンがあり細かなカスタマイズに対応する。Fnボタンを駆使すれば、自分好みのインターフェイスが手に入る仕組みだ。スペックには現れないが、こんなかゆいところに手が届く設計が高級機の証と言える。

コントロールリングは、回転方向を逆にするカスタマイズにも対応。後ダイヤルに割り当てる機能も変更できる

合計9個もあるFnボタン。そのうち物理ボタンは4個。多機能モデルには欠かせない機能である

カスタムセットは3パターンまで登録できる。これで撮影用途別にカスタマイズできるが、使う側の記憶力も試される