十字キーがなくても大丈夫
たとえばフォーカスポイントの操作なら、ピントを合わせたい場所を画面でタップ。再生時の画像送りは左右スワイプ、拡大縮小はピンチイン・ピンチアウト、ダブルスワイプ(指を2回、同じ方向にシュッシュッとやるやつ)で高速送りモードになる。MENUボタンから入るメニュー操作も、画面をタッチして行う。
撮影時、再生時ともに「何かしたいとき」、たとえば「アスペクト比を変えたい」、「画像を消去したい」と思ったら、Q/SETボタンを押せばいい。すると、その状態でできることがアイコンで画面に表示される。「EOS Kiss X8i」や「EOS 8000D」など、タッチパネルを搭載したEOSシリーズのユーザーは、ライブビュー撮影時の「Q」ボタンとほぼ同じ使い方と思えばいいだろう。
とはいえ、多くのカメラでは背面にある再生ボタンが軍艦部にあったり、操作のメインUIともいうべき十字キーの類がないことに戸惑う声も多そうだ。タッチ操作に慣れていない方ならなおさらだろう。が、そういった不安は「UIのルールがわからない」ところに起因するので、ルールさえ理解してしまえば、あっさり解消してしまうものなのだ。特にボタンの少ないG9 Xでは、ボタンの分散による使いにくさもない。
操作面ではもう一つ感心したのは、レンズ部分のコントローラーリングを上手に活かしていることだ。たとえば、Av(絞り優先)モードではコントローラーリングを回すと絞り値が変化し、画面下部の露出補正表示をタップしてからコントローラーリングを回すと露出補正値が変化する。マニュアル撮影モードでは、シャッター速度か絞り値をタップで選んでコントローラーリングを回すと、それぞれが変化する。