十字キーがなくても大丈夫

たとえばフォーカスポイントの操作なら、ピントを合わせたい場所を画面でタップ。再生時の画像送りは左右スワイプ、拡大縮小はピンチイン・ピンチアウト、ダブルスワイプ(指を2回、同じ方向にシュッシュッとやるやつ)で高速送りモードになる。MENUボタンから入るメニュー操作も、画面をタッチして行う。

MENUボタンを押すとメニュー表示に、各項目はタップで選択

再生状態からQ/SETボタンを押すと、消去コマンドなどが呼び出せる

撮影時、再生時ともに「何かしたいとき」、たとえば「アスペクト比を変えたい」、「画像を消去したい」と思ったら、Q/SETボタンを押せばいい。すると、その状態でできることがアイコンで画面に表示される。「EOS Kiss X8i」や「EOS 8000D」など、タッチパネルを搭載したEOSシリーズのユーザーは、ライブビュー撮影時の「Q」ボタンとほぼ同じ使い方と思えばいいだろう。

とはいえ、多くのカメラでは背面にある再生ボタンが軍艦部にあったり、操作のメインUIともいうべき十字キーの類がないことに戸惑う声も多そうだ。タッチ操作に慣れていない方ならなおさらだろう。が、そういった不安は「UIのルールがわからない」ところに起因するので、ルールさえ理解してしまえば、あっさり解消してしまうものなのだ。特にボタンの少ないG9 Xでは、ボタンの分散による使いにくさもない。

1.0型センサーを搭載して、30.8mmの薄さ! Wi-FiやNFCにも対応。側面のラバーが、うまく人差し指の根本にグリップする

軍艦部もシンプル。再生ボタンがここにあるのは珍しい

ボディは小さくても、三脚穴はしっかり光軸に位置する

着色ビスが使用されている! 感動!!

UHS-I対応のSDXCカードも使える。撮影可能枚数はCIPA規格で約220枚(液晶表示時)

内蔵フラッシュをポップアップしたところ

操作面ではもう一つ感心したのは、レンズ部分のコントローラーリングを上手に活かしていることだ。たとえば、Av(絞り優先)モードではコントローラーリングを回すと絞り値が変化し、画面下部の露出補正表示をタップしてからコントローラーリングを回すと露出補正値が変化する。マニュアル撮影モードでは、シャッター速度か絞り値をタップで選んでコントローラーリングを回すと、それぞれが変化する。

撮影で大活躍するコントローラーリング

Mモードの撮影画面。現在コントローラーリングで操作できる項目にはグリーンのリングマークが付く

画面下部のシャッター速度表示をタップしてコントローラーリングを回すとシャッター速度を変更できる。絞りも同様だ