【レポート】

象印のコンベクションオーブン、予熱いらずのヒミツ

1 いいとこ取りしたコンベクションオーブン

倉本春  [2015/09/10]
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象印マホービンは9月1日、予熱のいらないコンベクションオーブン「マルチコンベクションオーブン ET-YA30」(以下、ET-YA30)を発売した。また、10月11日には、豆の挽きからドリップまで全自動でできるコーヒーメーカー「珈琲通 EC-NA40」(以下、EC-NA40)を発売する予定だ。9月9日にはこの2製品について説明会を開催し、両製品の機能説明や、試食・試飲なども行われた。

左から、予熱のいらない「マルチコンベクションオーブン ET-YA30」、全自動コーヒーメーカー「珈琲通 EC-NA40」

7本のヒーターで予熱いらずに

象印マホービン 第二事業部 生活家電グループの矢原力氏

象印マホービン 第二事業部 生活家電グループの矢原力氏が登壇し、ET-YA30の開発コンセプトや新機能の説明を行った。矢原氏は「オーブン内部で熱風を発生させるコンベクションオーブン市場は3年前から急激に成長している。市場動向調査をしたところ、3年前には4,000台程度の出荷台数だったが、今年は200,000台前半を見込んでおり、これからも需要は拡大すると予測している」とコメントした。

すでにコンベクションオーブンを購入した人を対象にアンケートを実施した結果、コンベクションオーブンで調理する食品の第1位は「トースト」。80%以上のユーザーがオーブントースターとしても利用している。一方で、コンベクションオーブンに対しての不満点は、「予熱に時間がかかる」「調理に時間がかかる」が上位2位に。そこで、象印マホービンでは「トースターとしても利用できる、予熱のいらないコンベクションオーブン」の開発を目指したという。

【左】コンベクションオーブンの出荷台数推移と、すでに使用している人を対象としたアンケートの結果。【右】加熱スタート時は一般的なオーブントースターのように熱源で直接食材を加熱。その後、熱風だけの調理に移行する

コンベクションオーブンは、オーブントースターを一回り大きくしたタイプが一般的には多い。オーブン庫内の上下にヒーターがむき出しで搭載されており、食品を直接加熱しつつ、庫内ファンで熱風を循環させるのが基本的な構造だ。しかし、この方式ではヒーターに近い調理物の表面だけ焦げやすいというデメリットがある。一方、庫外に配置されたヒーターで熱した空気を庫内に送風する方式では、熱源が庫内にないため上記のような焼きムラは発生しにくい。しかし、予熱が必要だったり、調理に時間がかかるといったデメリットがあるのだ。

ET-YA30では、この2方式のメリットを生かせるようなハイブリッド式を採用。加熱開始時点では、上下に5本配置したグリルヒーターですばやく食品表面と庫内内部を温め、庫内が一定の温度に達したら、上下のヒーターを切って、庫外にある2本のヒーターからの熱をファンで庫内に送り込む。合計7本搭載されたヒーターはいずれも、立ち上がりが早く、ムラの少ない石英管ヒーター。このため、予熱なしですばやく庫内が温まるうえ、焼きムラを抑えた仕上がりを実現した。

オーブン下部に3本、上部に2本の石英管ヒーターを配置。さらに、庫内奥、庫外の見えない位置に、ファンと2本の石英管ヒーターが搭載されている

翌朝に汚れやニオイを残さない

ET-YA30はトースターとしての機能も充実。一般的には上下に2本ずつ配置されることが多い庫内ヒーターを、上下あわせて5本配置することで強い火力を実現している。これらのヒーターを最適な位置に置くことで、焼きムラが少ないだけでなく、表面がカリッとして中がフワフワなパンを焼ける。

毎日パンを焼く家庭を想定し、調理後の汚れやニオイ残りを低減する機能も搭載している。1つめは、油が飛びやすい食品を覆う付属品「油飛び散り防止カバー」。カバー内に食品を入れて調理することで、庫内に直接油が飛び散るのを防止できる。カバーには複数のスリットが入っており、カバー内にも効率的に熱風が循環するため、ムラなく高い火力で調理できるそうだ。コンベクションオーブンでは、油の多い肉や魚を焼くと、ヒーターに油が飛び散って大量の煙が発生することも多い。しかし、油飛び散りカバーを使用すれば、煙問題も解決できる。

2つめは、熱風の吸気口やオーブン底部に装備した「プラチナ触媒ユニット」。熱風の循環過程で庫内に発生した油煙は、プラチナ触媒ユニットを通って排出される構造になっており、ニオイを分解して低減する。加えて、「脱臭コース」も用意。調理後にニオイが残っていても、ファンを回して庫内を脱臭する。

油飛び散り防止カバーは、網をのせて使用する底部と、コンベクションの熱風を入れるスリットが配置された上部を組み合わせて使用する

【左】熱風の通り道に、ニオイを低減するプラチナ触媒ユニットを配置。【右】80~250℃まで選択できる温度調節機能のほか、30℃、40℃の2つの温度帯から選択できる「パン生地発酵コース」や、12種類のメニューに対応した「マイコン自動調理12コース」なども持つ

実際にET-YA30で作ったノンフライから揚げとチーズケーキを試食。油で揚げないから揚げは、衣がサクッと軽い食感で食べやすい。説明会ではレシピも配られた

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インデックス

目次
(1) いいとこ取りしたコンベクションオーブン
(2) 家庭でも挽きたてコーヒーを
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