【レポート】

ティアック、DAC内蔵フルバランスヘッドホンアンプ「UD-503」 - ヘッドフォン祭 2015で発表

ティアックは5月16日、「春のヘッドフォン祭 2015」の会場で据え置き型ヘッドホンアンプ「UD-503」の新製品発表会を開催した。発売時期は、2015年夏ごろを予定しているという。価格は未定だが、10万円台と予想される。

「UD-503」。カラーはブラックとシルバーの2色

UD-503は、2012年に発売された「UD-501」の上位モデルにあたる。製品のコンセプトは「次世代のスタンダードとなるUSB DAC/フル・バランスヘッドホンアンプ」で、高品位なUSB DACにフルバランス伝送のプリアンプ、ヘッドホンアンプを融合させた製品となっている。

製品のコンセプトは「次世代のスタンダードとなるUSB DAC/フル・バランスヘッドホンアンプ」

旭化成の「AK4490 VERITA」を採用したDAC部

旭化成エレクトロニクスの「AK4490 VERITA」を採用

DACチップには、旭化成エレクトロニクスの「AK4490 VERITA」を左右チャンネルに1基ずつ採用。対応しているレートは、UD-501ではDSD 5.6MHzまでだったが、UD-503ではDSD 11.2MHz再生が可能となる(PCMはともに384kHz/32bitまで対応)。なお、旭化成エレクトロニクス製のDACチップの採用は、ティアックブランドとしては今回が初となる。

クロックは、低位相歪タイプの発信子を、44.1kHz系と48kHz系それぞれに用意しているほか、10MHzの外部クロック入力にも対応している。DAC部の内部構造は完全なデュアルモノ構成を採っており、DAC変換部やアナログ出力だけでなく、電源部も左右チャンネルで分離している。

電源も含めてデュアルモノラル構造を採用したDAC部分

FPGAによるアップコンバート機能も搭載しており、44kHz系のPCM信号は最大でDSD 12.2MHzまで、44.1kHz系のPCM信号は最大でDSD 11.2MHzまでのアップコンバートが可能だ。

最大12.2MHzまでのアップコンバート機能を搭載

新採用のTEAC HCLDによるプリアンプ

プリアンプ部分には、「TEAC HCLD(TEAC Hight Current Line Driver)」と呼ぶ電流伝送強化型バッファーアンプ回路を新採用。オペアンプで電圧増幅を行い、その後、ディスクリートのプッシュプルで電流増幅を行っている。TEAC HCLDは、左右チャンネルの正負それぞれに搭載。アンバランス出力時には、パラレルで動作する。

新採用の「TEAC HCLD(TEAC Hight Current Line Driver)」回路

ボリュームはギャングエラーのない電子ボリュームを採用。256ステップ(0.5db)の細かな調整が可能だ。プリアンプは、固定出力、+6dB固定出力、可変出力の3つの出力モードを備えており、幅広いパワーアンプに対応できる。

256ステップの電子ボリュームを採用

TRS端子×2のバランス出力を採用したヘッドホンアンプ

ヘッドホン端子は、TRS(φ6.3mmステレオ標準ジャック)×2を採用。2本のTRSを同時使用してバランス駆動タイプのヘッドホンに接続できる。また、それぞれ1本を通常のアンバランスヘッドホン出力として利用することも可能だ。

TRS×2でバランス出力

TRSジャックの採用について同社では、「コンパクトなA5サイズのボディでは、大型のXLR端子は、フロントパネルのデザインを損ねる。また、TRSジャックは長くヘッドホンで使用されており、汎用性が高く、シンプルな構造から耐久性も高い」としている。

ヘッドホンアンプの回路は、バランスヘッドホンでは700mW×2(32Ω)、アンバランスヘッドホンでは500mW×2(32Ω)のハイパワーを実現している。また、バランスヘッドホンを接続した場合には、正負ではなく、正側とオペアンプで作ったGNDでドライブする「Active GND駆動」も利用できる。

バランス駆動、Active GND駆動、アンバランス駆動の3つのモードは、リモコンや本体から切り替え可能。なお、バランス接続モードの際にアンバランス接続のヘッドホンを接続してもトラブルが起きないように保護回路も入れられている。

バランスヘッドホンでは、「Active GND駆動」も利用できる

安定した再生のために電源や制振性も強化

アナログ部分の左右の電源には、それぞれ独立したトロイダルコアトランスが使用されている。また、デジタル部とアナログ部はグラウンドを完全分離しており、ノイズの影響を抑えている。

振動の影響を抑えるために、3点支持タイプのフットが使用されている。また、フットはスパイクタイプで、すり鉢状のフットベースと組み合わせて使用される。

入力端子は、リアパネルにUSB、同軸デジタル音声、光デジタル音声、アナログアンバランス音声(RCA)を各1系統、フロントパネルにポータブルプレーヤーとの接続用の、同軸/光のデジタル音声入力端子を装備している。光と同軸のデジタル音声入力端子からは、192kHz/24bitまでのPCM、2.8MHzまでのDSD信号の入力が可能だ。

フロントパネルのφ3.5mmジャックは同軸/光デジタル音声入力用

出力端子は、リアパネルにアナログバランス(XLR)とアナログアンバランス(RCA)を各1系統、フロントパネルにTRS×2を装備している。本体サイズはW290×D248.7×H84.5mmで、質量は4.2kg。

背面の入出力端子

ヘッドフォン祭のティアックブースではUD-503を展示。また、bayerdynamic社のカスタムヘッドホンに力を入れていた。

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