現在公開中のアニメーション映画『劇場版 シドニアの騎士』の舞台あいさつが14日、東京・新宿バルト9で行われた。

左から佐倉綾音、弐瓶勉、洲崎綾

『劇場版 シドニアの騎士』は、元々スクリーンサイズのクオリティで制作されたTVアニメ全12話(2014年4月~6月放送)を、静野孔文監督が劇場公開用に再構成した作品。未公開アングルカットを多数追加、音響効果を再制作するなどさらなるクオリティアップが施され、主人公の谷風長道と星白閑の2人を中心に描いた物語として再構成されている。この日の舞台あいさつには、星白閑役の洲崎綾、岐神海蘊役の佐倉綾音、原作者の弐瓶勉氏が登場した。

佐倉と洲崎は、音泉で配信中のWEBラジオ『ラジオ シドニアの騎士~綾と綾音の秘密の光合成~』のパーソナリティコンビ。独特のノリと軽妙なトークが楽しい名コンビだけに、司会から"恐怖のWEBラジオコンビ"と紹介された佐倉と洲崎が「(コンビで)挟んでやりました」と二瓶氏の立ち位置を勝手に変更。二瓶氏がため息混じりにぼやくなど、他会場の舞台あいさつとはまた違った、笑いにあふれる雰囲気となった。

3日前にバルト9で本作をスクリーンサイズで鑑賞したという洲崎は、「音楽が後ろから上からとふわーっと聴こえるのが劇場ってすごいなと思いました。(科戸瀬)イザナさんがすごくかわいくて、私はすっかりイザナ派になってしまいました」と述懐。物語の中心になった長道と星白については「漂流のシーンがほぼカットされていなかったのがうれしかったです。大スクリーンで見ることによって自分も宇宙にいる気持ちになりました」と再編集された映像にも手応えを感じているようだった。

続く佐倉は「星白、生きてたなって思いました。みんなの出会いのエピソードから見ることができて、最初はまだみんなの距離が縮まってなくて。やっぱり見返すと人間関係が複雑で、劇場版はそれが2時間にぎゅっと凝縮されてますね」と本作の魅力を解説。一方で二瓶氏は、劇場版について聞かれたものの「うれしいですよ。緊張してます。帰りたいです」と相変わらずの二瓶節。周りからスキンスーツの"尿の処理"についてをよく聞かれていたらしく、「背中には尿や生命維持装置が入ってます」とまじめに説明。すると洲崎から「(映画を見た後)シドニアの話をしているお客さんがいたから後をつけたら、生体尿管カテーテルの話で盛り上がってた!」と話を広げ、二瓶氏を苦笑いさせていた。

原作者との同席ということで、佐倉が「シドニアの世界って近代的に見えて退廃的ですが、食文化とかの時代背景はどこからきてるんですか? (『シドニアの騎士』の世界に)コロッケやロールキャベツはありますが」と問うと、二瓶氏は「今あるレシピは全てあって、プラス千年分のレシピがあります。百年前に海苔工場が壊れて以来、海苔は貴重なんです」と劇中の設定を解説。さらに佐倉と洲崎が、なんとか二瓶氏のお気に入りのキャラやシーンを聞き出そうとするが、二瓶氏は「アニメでアクションシーンで動いてるのは気持ちいいですね。あとは全部です」と韜晦した解答。「先生はDDだ!」「誰でも大好きなんだ!」とはしゃぐ佐倉と洲崎だった。

イベント中に二瓶氏が作品のハッシュタグをつけてつぶやいたり、来場者プレゼントのイラストが紹介されたりと盛り上がったトークだったが、最後に言い残したことがないか聞かれた二瓶氏は「(佐倉演じる)海蘊は岐神海苔夫の妹ということになっていますが、実は岐神の完全なクローンなんです」と一言。佐倉が「自分と同じ存在を女子にして作りなおすって気持ちわるいですよね」と振ると、「(岐神海苔夫は)自分以外の存在を好きになれないからクローンを作ったんです。世間的には、妹です」と二瓶氏からの意味深すぎる一言に、佐倉は驚きの色を隠せず「ええっ!」とのけぞった。

最後は洲崎が「私も劇場で見て、改めてシドニア素晴らしいと思いました。イザナくんのかわいさが爆発していて、イザナが長道を助けるところで涙腺が崩壊してしまい、周りのお客さんも泣いてたのでしめしめと思いました。4月から始まる新シリーズも本当に熱い展開ですので期待して待っていてください」と述べ、佐倉は「改めて編集されて新しいカットが加わって、シドニアの世界に深みが出たと思います。2時間集中してシドニアの世界にひたれるのは贅沢な時間だと思います。先ほど飛び出した衝撃の事実もふまえて、岐神兄妹の活躍というか暗躍というか奇行も楽しんでもらえたらと思います」とそれぞれにアピール。二瓶氏は「続きも面白いので4月から始まる新シリーズの『シドニアの騎士 第九惑星戦役』も楽しんでください。エナ星白の行方などもわかると思います。ネタバレを気にせず原作も読んでください」とあいさつして締めくくった。