昨年12月、東京都港区新橋に「辛口料理スズメバチ」がオープンした。関西に縁のある人はピンときたのではなかろうか。大阪市内を中心に10店舗を構え"西の激辛マニア"たちが足繁く通うと言われる、あの「スズメバチカレー」だ。歴史的東京1号店ということでこれは放っておけないゾ! ナニワの激辛はどんなもんじゃい!?

「激辛カレーの聖地」から堂々見参

「ウチはインドから輸入した30種類以上のスパイスを使ったカレーで、関西発だからコッチではなかなか味わえない辛さとうまさだよ! 」。そう話すのは、ちょこっとファンキーな店長の木村優介さん。飲食業界は未経験だったが、関西各店舗での修行期間を経たのちに東京新橋本店を任せてもらったという。

各線新橋駅から徒歩5分、赤いネオン看板が目印。オープンは11時~24時(ラストオーダー23時)・土日祝は11時~21時(ラストオーダー20時30分)。16時~17時はアイドルタイムの場合あり。定休日はなし。店内はカウンターのみで全8席。"昭和の喫茶店"を思わせる店内は前身店「辛口料理ハチ」をイメージしてデザインされたという

「辛口料理スズメバチ」店長の木村優介さん。ちなみに少し前まで辛い食べ物は苦手だったとか

一応お伺いしたいんですが、や、やっぱり辛いですよね……? 「どうだろうねぇ(ニヤリ)。ただ、前身店の『辛口料理ハチ』は大阪の南森町という地域を"激辛カレーの聖地"に変えた逸話があって、今は当時のルーをアップグレードしているから手強いかも。辛さ的には一口目にサッときて、飲み込んだ後にジワジワこみ上げるダブルパンチ式。口の中を多角的に刺すような特徴があるね。ちなみに店名は2012年に先代から現社長が引き継いだときに、進化の意味を込めて『辛口料理スズメバチ』に一新したんだ」。

ぐぐぐぐっ!! ルーのアップグレード…そして、た、多角的に刺す……だと!? ええい、ままよ! 木村さん、早速一杯お願いします!!

汗はダラダラ、舌はヒーヒー! でもスプーンが止まらない!!

いただきます! おおふっ!! 確かに辛ぇぇぇ!! ルーに溶け込んだスパイスが存在感を発揮して、口内がパチパチはじける。一瞬で体から汗が吹き出るのが何より激辛の証拠だ。しかーし、やわらか~な具の肉は辛味とは別次元で旨し!

スズメバチカレー(1,000円・税込)。見た目からは辛さをそう感じさせないのだが……

噛まなくてもいいぐらい柔らかかった牛スネ肉。スズメバチカレー陰の主役だ

セルフサービスの生卵や温泉卵、チーズ。ランチタイムはこれらトッピングが無料だ。手前のオリーブオイルもカレーにかける調味料としては珍しい

とりあえずヒーハーしちゃうカレーだけど、スプーンが止まらないのは何ゆえ?

「メインスパイスである"レッドホットチリペッパー"がクセになるポイント。辛さ調整はできないけど、生卵などのトッピングでマイルドな味にすることは可能だよ。ランチタイムはトッピングが全て無料だしね。ちなみにルーは閉店までおかわり自由! 」。まさかのレッチリ!! んでもって、生卵以外に温泉卵やチーズのトッピングもランチタイムは無料。早速、生卵をトッピングすると黄身がトロ~リとルーに絡み、刺激はソフトになって卵独特の濃厚な味も楽しめる。

そして……ピリリッとした後にじ~んわりと甘味も感じる。「実は、具の牛スネ肉は、甘辛のだしでルーとは別に6時間以上煮込んでいるんだ。ルーが辛い分、肉の甘みが際立っているんだね」。このいい具合にホロホロになった肉が名脇役なのだ。

「辛口料理ハチ」の時代から継承される「にんじんのピクルス」。卓上にあり、自由にいただける。ザクザクとした食感、酸っぱさがスズメバチカレーと相性抜群

「新橋はサラリーマンの街だけど、女性からも好評な意見があって、ルーを3杯もおかわりしてくれたOLさんがいるくらい。手前味噌ながら関西では知名度が高い店かもしれないけど、関東じゃまだまだこれから。この新橋本店を軸に東京2号店を出店していきたいね! 」。

木村さん、ごちそーさまです! もんのすごく辛かったけど、完食後には爽快感に包まれました。皆さんも、本物のスズメバチの如く強烈な攻撃性を秘めたスズメバチカレーを味わってみてはいかがだろうか。

(文・A4studio東賢志)