8月に入り、連日猛暑が続いている。子供の夏休みはもちろん、大人のお盆休みも始まってきており、朝から晩までエアコンをフル回転しているという家庭も多いかもしれない。高温多湿な日本の夏には欠かせないエアコンだが、夏場に利用する際に気を付けたいのが"カビ"だ。

カビというと梅雨のイメージが強いが、夏も同様にカビには注意が必要。「エアコンを使って部屋の湿度を下げているから、カビ対策は万全では? 」と思う人がいるかもしれないが、なんと、そのエアコンがカビの発生元になる場合があるのだ。

とりわけ、暑くなってようやくエアコンを使い始めたという場合には要注意で、しばらく使っていなかったエアコンの室内機が、気が付かないうちにカビの温床になっていることもある。そのままエアコンを運転してしまうと、空気とともにカビが一気に吹き出して部屋中に拡散。さらに、カビがカーテンや壁紙、寝具などに付着して、そこからさらに増殖してしまう恐れもあるという。また、エアコンの利用を再開する際に、室内機がカビで汚れていなかったとしても油断は禁物で、冷房運転によって冷えた冷却器に水滴が付き、その水分でカビが増殖してしまうこともある。夏場のエアコンには、カビ対策が必要なのがお分かりいただけるだろう。

夏カビの脅威、どのように防げば良いのか?

部屋中でカビが拡散、増殖すると、食品や洋服などが"カビて"しまったり、部屋がカビ臭くなるなどの害があるが、それだけでなく健康被害を引き起こすこともある。カビの胞子を吸い込んで、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などを引き起こす可能性があるほか、"トリコスポロン"というカビが原因となり、風邪の症状に似た夏型過敏性肺炎を発症する恐れもあるとのこと。

これらのカビによる健康被害を防ぐには、とにかく原因であるカビを除去するのが第一だ。カビの発生元を特定し、しっかり掃除して、部屋からカビを完全に取り除こう。

エアコンの室内機にカビが増殖していたなら、利用前に室内機をよく掃除するとともに、フィルターの交換も行うと良いだろう。また、利用中のカビの増殖を防ぐためには、冷房を止めた後で2時間ほど送風に切り替えて、エアコン内部を乾燥させるのがおすすめだ。もちろん、利用中にもこまめに掃除をして、エアコンを清潔に保っておきたいところだ。

手間なくカビの増殖を抑制できる「プラズマクラスター」

とはいえ、こまめにエアコンを掃除するのもなかなか大変だ。そんなときに検討したいのが、カビの増殖を抑制する機能を備えたエアコンだ。代表的な製品としては、シャープの「プラズマクラスターエアコン」などがある。

プラズマクラスターは、テレビCMなどでもお馴染みのシャープ独自の空気浄化技術。プラズマ放電によって放出した「+」と「-」のイオンがカビ菌や浮遊菌の表面に付着し、タンパク質を分解することで菌の増殖を抑制する。また、ニオイや静電気、有害物質の低減効果ももたらす。

2000年10月にシャープの空気清浄機に初めて搭載され、その後、エアコンや冷蔵庫、洗濯機、掃除機など、様々な製品にプラズマクラスターは搭載されている。また、自社製品以外にも、自動車のエアコンやエレベーター、シャワートイレなど、異業種企業の製品での採用も進んでおり、2013年12月末には、プラズマクラスター搭載製品の販売台数が世界累計5,000万台を達成したとしている

シャープのプラズマクラスターエアコン「SXシリーズ」

プラズマクラスター搭載エアコンでは、内部清浄運転を行うことでカビの増殖を抑制し、室内への放出を低減することが可能。また、同じくプラズマクラスターを搭載した洗濯機では、内部に発生するカビの増殖を抑制し、衣類への付着を低減できる。さらに、冷蔵庫では、内部の浮遊カビ菌、付着菌を除菌し、庫内の気になる臭いを脱臭することも可能だ。

ちなみ、プラズマクラスターによって放出される「+」と「-」のイオンは、自然界に存在するものと同じであり、安全性も確認されているため、安心して使うことができるという。

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まだまだ暑い日が続く。夏カビの脅威を減らし、残暑を健やかに過ごすためには、エアコンなどをこまめに掃除してカビを取り除き、増殖を防ぐのが大切だ。本稿をきっかけにエアコンのカビ対策について考えてみては如何だろうか?