「富岡製糸場」を含む「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に登録されたことを記念し、このほど東京・銀座にある群馬県のアンテナショップ『ぐんまちゃん家』にて特別イベントが開催された。

限定100部の貴重な絹新聞を配布!

同イベントでは、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録を記念し、群馬県に本社を置く上毛新聞社が発行した、本物の絹で作られた「絹新聞特別号」(限定100枚)を賞品としたクイズ大会が行われた。

イベントには群馬県のゆるキャラ「ぐんまちゃん」も登場し、「絹新聞特別号」を懸けたクイズ大会を盛り上げた

クイズ大会では、配布された資料に答えが書かれてあるような簡単な問題から、「富岡市にあるゴルフ場の数」といった難問も出され、参加者たちを大いに悩ませた。ぐんまちゃんもクイズ大会に参加したが、まさかの1問目不正解。どうやらクイズは苦手のようだった(笑)。

次のチャレンジは織るだけで新聞になる絹織物?

「絹新聞特別号」を発行した上毛新聞社の齋藤紀雄さんに話を聞いた。

100部限定の絹新聞

――今回、なぜ絹製の新聞を発行しようと思ったのでしょうか?

上毛新聞社では、今回の世界遺産登録にあたり7月に記念号の発行を予定しています。それに合わせて何か面白いことができないかと考えていました。そのなかで、技術的に絹で新聞を作ることが可能と分かり、絹製の新聞の号外を発行いたしました。

――「富岡製糸場」ですから、やはり絹なんですね。

そうです。使用されている絹は100%国産で、ほぼ群馬県産のものですよ。

――これほどハイクオリティの絹新聞特別号を作るにあたり、どんな点で苦労しましたか?

やはり印刷ですね。紙と違い表面がデコボコしているので、印刷するのはかなり難度の高いものでした。

――今回は、絹への印刷という難しいことにチャレンジされたわけですが、今後はどのようなことを企画されていますか?

次は絹に印刷するのではなく「新聞を織る」ということにチャレンジしたいと考えています。

――なるほど! じゅうたんのように色付きの絹を織り込んで、新聞の文字や写真を浮き上がらせるのですね!

そうなります。技術的に難しいので少し時間はかかりそうですが、秋口くらいにはお見せできるようにしたいと思います。

――楽しみにしています!

日本の製糸技術の向上に大きく貢献した富岡製糸場。今回の「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録によって、さらに多くの人に注目されることだろう。この夏は、ぜひ世界遺産見学に出掛けてみてはいかがだろうか?

(貫井康徳@dcp)