本当はこんな気持ちだったとしても……冷静に対応するのが勝ち?

先日ダウンタウンの浜田雅功さんの不倫報道がありました。そこで話題になったのが、不倫のこと以上に妻である小川菜摘さんのコメントです。

小川さんはブログで、「彼は羽目を外し過ぎ、伸ばし過ぎた羽根を、家族にバキバキに折られ、その羽根をそっと畳み、意気消沈ゴリラになっています。そんな彼を、私達は変わらず笑顔で支えて行こうと思っています! 」(原文ママ)とコメントしています。

これは、なかなか言えることではありません。女性からは、「つらい状況も笑いに変えられるなんてすばらしい! 」「芸人の妻の鏡」などの声が聞かれます。その一方で、「したたかで計算高い」なんて言葉も聞かれるのも事実。

それでは、男性からすると、このような妻の対応はどう感じるのでしょうか。私は、男性が不倫(もしくは浮気)をしたときに、男性が言い訳や反論がしやすい状況というのは主に以下があると思います。

・「サイテー男! 何考えてるのよ!! 」と罵声を浴びせる

・「私の何がいけないの……」と悲劇のヒロイン状態

このように感情をむき出しにする状況というのは、男性にとっても「そういうのが嫌だった」「束縛に耐えられなかった」など反論できる要素があるため、応戦できるようです。しかし今回の小川さんのように、最初から逃げ道を与えてくれている状況では、ぐうの音も出ません。北風と太陽で言うところの太陽のような人であれば、やはり自分から謝罪をすることになります。

女の私が言うのもですが、こういう場での女性の笑顔というものほど怖いものはないです。全てを受け入れてくれた、許してくれた、と安心するのではなく、その笑顔に隠された奥に潜む女性の感情を知っている男性は、怖いと感じるでしょう。

逆を言えば、女性は感情論で話をすると言われていますから、感情を出さずに会話する方が、男性にとってのダメージは大きくなります。

女の意地?

本来ならば、はらわた煮えくりかえるような状況ですが、「意気消沈ゴリラ」と笑いに変えてしまうところが小川さんらしいと言わざるを得ません。女性としても、これくらい器が大きい女性は憧れますし、自分もこれくらいドンと構えていたいと思うでしょう。しかし、実際にはなかなかその通りにいかないものです。

「あんな形で騒動に終止符と打ってしまうと、自分の気持ちが晴れないけれど許したことになってしまいそう」。そう考える女性もいることでしょう。女性としては、傷ついた気持ちやつらかったことを理解してもらいたいと考えるからです。だからこそ、「万が一のときには小川さんのように対応したいけど、そこまでできる自信がない……」という人もいるのではないでしょうか。

しかし、小川さんは自分が妻であるという自覚とプライドをもっているからこそ、堂々とした態度で接していたと思います。不倫相手と同じ土俵に上がらないという女の意地でもあります。

「本当に好きだから、浮気の1つや2つ」という人もいれば、「本当に好きだから、浮気の1つも許せない」という人もいます。

ただ私は、オンリーワンを求めるか、ナンバーワンを求めるかでその価値観って大きく変わるのではないかと思っています。事実、自分が1番なら他に女性がいても気にならないという女性を知っています。どちらが正しいとか、どちらが間違っているかではなく、お互いが本当に納得してまた2人で歩んでいくことが、1番の答えなのではないでしょうか。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

片瀬萩乃
恋愛作家
常に相談者の立場に立った前向きなコメントに「恋愛の楽しさを思い出した! 」「自分の気持ちに自信が持てた! 」と多くの女性からアツい支持を得ている。著書に、シリーズ合計20万部突破した『モテ本! 』『モテ本! ハイパー』『モテ本ビジュアル強化BOOK』(以上、大和書房)、『終わらない恋をするための恋愛のルール』『喜ばせハンドブック』(以上、中経出版)、『永遠に彼が夢中になる恋愛のルール』(二見書房)、新刊に『しあわせのはじまりは、ときめきから』(学研)がある。 オフィシャルサイト「恋結‐コイムスビ‐」、オフィシャルブログ「today+」も展開中。