【レポート】

「Xbox One」の国内発売は9月、デバイスメーカー色を強めるMicrosoft - 阿久津良和のWindows Weekly Report

 

Microsoftが2014年度第3四半期(1~3月)の決算を発表した。売上高は204億300万ドル(前年度比0.4%減)、営業利益は69億7,400万ドル(同8.4%減)、純利益は56億6,000万ドル(同6.5%減)という内容だった。

ただし、収益が好調な部門もある。D&C(デバイス&コンシューマー)部門でも、Windows OEMやコンシューマー向けOffice製品のライセンスを扱うD&C Licensingは43億8,200万ドルと横ばいだが、Xbox OneやSurfaceを扱うD&C Hardwareは19億7,300万ドル(前年度比41%増)、Office 365 HomeやBingなどオンラインサービスを扱うD&C Otherは19億5,000万ドル(同18%増)と伸張している(図01~03)。

図01 2014年第3四半期におけるD&C Licesingの収入

図02 2014年第3四半期におけるD&C Hardwareの収入

図03 2014年第3四半期におけるD&C Otherの収入

ここで興味深いのがXbox Oneの売り上げである。Xbox Oneは2014年第3四半期間に120万台売れた。図02にある「200万台」という販売台数はXbox Oneだけではなく、「Xbox Oneを含むXboxコンソール」であり、Xbox OneおよびXbox 360、そして周辺デバイスの売り上げだ。

さらに、同社Webの決算発表ページからダウンロードできるEarnings Call Transcriptを読むと、2013年11月からの累計出荷台数が500万台に達したことがわかる。ライバルであるソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーション 4は累計実売台数で700万台を突破しており、現時点ではXbox Oneが後手に回っている印象は否めない。

そして、日本マイクロソフトはXbox Oneを9月4日に発売することを明らかにした。以前のレポート記事で述べたとおり、MicrosoftはXbox Oneを2014年9月から日本を含む26カ国で発売するとしていたが、具体的な日時がようやく公式に発表された。なお、参考価格は未定としているが、リリース直後は米国で500ドル、最近は400ドル未満で販売されていることを踏まえると、日本もその辺りの価格帯が設定されるだろう(図04)。

図04 2014年9月4日に国内発売予定の「Xbox One」

イニシャライズタイトルとして発表されたのは、Microsoft Studiosブランドから「Halo on Xbox One (仮称)」や「Zoo Tycoon」、エレクトロニック・アーツからは「タイタンフォール」などの41タイトル。さらにスクウェア・エニックスも「コール オブ デューティ ゴースト」を同じタイミングでローンチするという(図05~06)。

図05 「Zoo Tycoon」

図06 「Halo on Xbox One (仮称)」

コンシューマーゲーム機には興味を持っていない筆者だが、Windows OSをインストールしたコンピューターとの連携から、Xbox 360の購入を迷っていた時期がある。最終的に購入するに至らなかったが、今回のXbox Oneは"オールインワン・エンターテイメントシステム"に位置付けられており、既存のコンピューターと連動するデバイスではない。そのため判断に迷っている。

チャームポイントのひとつであるKinectセンサーも、米国のような広いリビングがある家庭ならまだしも、一日の中でもっとも長い時間を過ごす仕事部屋では、正しく動作するか不明だ。また、テレビ画面を分割して複数のコンテンツを同時に表示させる機能自体は興味深いが、筆者は報道以外のテレビ番組を見ないため、あまり役立つ場面はないだろう。

あくまでも数分程度しかXbox Oneに触れていない筆者の主観であり、今後の正式発表や体験を踏まえないと的確な評価は下せない。単に筆者が熱中できるようなゲームタイトルを見付けられなくなった可能性もある。その証拠ではないが、日本未発表の「Xbox Fitness」のような健康に役立つタイトルに興味を引かれるのは歳を取ったからだろう(図07)。

図07 新たに「Xbox Fitness」へ加わるヨガプログラム。Jillian Michaels氏は米国で著名なヨガトレーナーである

4月25日(現地時間)にNokiaのデバイス&サービス事業の買収が完了すると発表したように、Microsoftはデバイスメーカーとしての存在感を強めつつある。Xbox Oneの日本市場投入に続いて、通信キャリアや販売網など諸条件を満たせば、Windows Phoneの投入もあり得るだろう。

IT企業ほど常に変化する業種はない。だが、Microsoftの変革に一抹の寂しさを感じてしまうのは筆者だけだろうか。

阿久津良和(Cactus)

Zoo Tycoon (C) 2014 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.
Halo on Xbox One (C) 2014 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. Microsoft, 343 Industries, the 343 Industries logo, Halo and the Halo logo are trademarks of the Microsoft group of companies.
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