アイロボットの日本総代理店セールス・オンデマンドは2月18日、ロボット掃除機「ルンバ800」シリーズの報道関係者向け発表会を都内で開催。発表会にはアイロボットのコリン・アングルCEOが出席し、新製品の狙いなどを説明した。

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新機構の採用で清掃能力が従来比50%アップした「ルンバ800」シリーズ(2014年2月18日)

アイロボットCEOのコリン・アングル氏(右)とセールス・オンデマンド代表取締役社長の室﨑肇氏(左)

発表会ではまず、アングル氏が登壇。産業用ロボットの活躍事例を踏まえながら同社の成り立ちを説明し、「24年前にアイロボットを設立した頃は、ロボットが掃除をするなど夢のような話だった」とコメントした。そんな24年前の絵空事を具現化し、ロボット掃除機を市場に浸透させた同社だが、ロボット産業において最も革新的な企業として表彰されたことを紹介。

その上でアングル氏は「爆発的な成長をみせている今こそ、振り返って考えてみる必要がある」と語った。いまや50カ国以上で販売されている「ルンバ」シリーズだが、購入者の意見や感想として代表的な3つを紹介。1つは「ルンバを買うのは掃除をするためだ」というもので、2つめは「ルンバを買うのはラクをしたい、掃除の手間を減らしたいからだ」というもの。3つめは「手入れに掛かる労力を減らしたい」というものだという。

ロボット産業で最も革新的な企業に選ばれた

産業用ロボットの活躍事例を紹介するアングル氏

1つめに関してアングル氏は以前より「(ロボット掃除機であっても)きちんと掃除をできるかどうかが大事だ」と言っていたが、今回発表した「ルンバ800」では新機構「AeroForce(エアロフォース)クリーニングシステム」を採用。従来モデル「ルンバ700」比で50%もの清掃性能向上が図られているとのことだ。

2つめに関しては、バッテリー寿命を強化。従来の2倍となる約3年の稼働を可能とし、より長く使用できるようにした。3つめに関しては、ゴミを本体内部に掻き込む「AeroForceエクストラクター」が従来はブラシ状だったところ、「ルンバ800」ではゴム状に変更。髪の毛が絡みにくいようにしているという。

掃除機市場で買い増し需要を刺激し、大きな比率を占めるアイロボット製品

「ルンバ」シリーズは今や50カ国以上で販売されているという

ロボット掃除機であっても清掃性能を重視するユーザーの声(左)や、バッテリーが長持ちすることを重視する声(右)を紹介

発表会の最後には質疑応答が行われた。「日本市場では1万円程度の安価なロボット掃除機が出ているが、どう対応するか?」との質問にアングル氏は、「われわれが(ロボット掃除機で)重視するのはパフォーマンスだ」と前置きした上で、「そういった安価なロボット掃除機を購入したユーザーはパフォーマンスに納得できないだろう」と、自社製品の性能上の優位を強調。

また、「日本向けに小型のロボット掃除機も他社から出ているが、小型のルンバは出さないのか」という質問に対しても、「将来的には小型のフォームファクタが出て可能になるだろうが」と断った上で、「われわれが重視するのはパフォーマンスだ」と、清掃能力を重視するとある程度大きくならざるを得ない点に理解を求めた。