「神輿が勝手に歩けるもんなら、歩いてみいや!!」これは、やくざ映画の金字塔である「仁義なき戦い」の名言。菅原文太演じる広能が、無茶なことばかり言い、自分は何もしない口だけの組長に怒り心頭して放ったセリフです。

「仁義なき戦い」(C)東映

そう、会社にいる限り、仕事は一人で動かない。社長・上司・同僚・部下がそれぞれの役割を果たすことによって、会社は存続できるのです。しかし! 組織はさまざまな人間関係によるしがらみ、思いが交錯する面倒なコトが多いのも事実。

今回は、マイナビニュース会員300人に「あなたが体験した職場での人間関係でのトラブル」についてアンケートを実施。恐ろしき仁義なき戦いをまとめてご紹介します。

パワハラ上司争闘編

上に立つ人間たるもの部下の手本になるような仕事ぶりやサラリーマンとしての立ち振る舞いをするべきですが、自分の立場を利用して気分で部下をいじめるパワハラ上司には後輩も我慢の限界があります・・・。

後輩とはいえ、普段から接し方があまりに横柄で不愉快だったので、胸ぐらを掴んだ。(男性・32歳 販売職)
気分次第で怒鳴ってくるので、頭にきて怒鳴り返した。(男性・27歳 技術職)
上司が起こした仕事のトラブルの責任転嫁が原因で言い争いになった。(女性・事務職 31歳)

同期との衝突編

同期入社はいわば戦友。同じ痛みを分かち合える仲間のようなかけがえのない存在です。しかし!時に裏切り、ねたみ、面倒ごとを押し付け合う黒い部分が見え隠れするのも同期ならではのもの・・・・。

同期が異動を断ったせいで、私が異動させられた。(女性・28歳 事務職)
同じプロジェクトを進めていたが、仕事のやり方の食い違いで喧嘩に。(女性・32歳 事務系専門職)
仕事のメールに誤りがあったので教えてあげたら逆上され、社長まで巻き込 む大喧嘩に。(男性 38歳 営業職)

社内恋愛トラブル巻き込まれ編

上司や同期の恋愛を知ってしまったが最後・・・巻き添えを食らって、いつの間にか愛欲ドラマのいち登場人物に仕立て上げられていることがあるようです。また、自分の知らないところで恋の煙がたっていて、気付けば大火事に発展というトラブルに巻き込まれることも・・・・。

上司の浮気相手の旦那が恐~いお仕事の方だったらしく、職場にやってきた。上司が不在だったため、なぜか自分に「2人の関係を教えろ!」と迫られた。(50歳・男性 クリエイティブ職)
社内のお局がお気に入りの男性社員と私が仲良くしていることが気に入らなかったらしく、嫌がらせを受けた。(30歳・女性 食品・飲料関係)
社内不倫をしている上司と同期の愛の巣に招待され、ラブラブな様子を延々と見せびらかされた。(28歳・女性 技術職)

権力闘争巻き添え編

上司同士の出世争い、安定したポストを守るための陣取り合戦、浅いプライドを守るための裏切りなど、私利私欲の争いの中に巻き込まれることも多々あるのが組織です。仁義なき戦いの流れに身を任せるしかないのか、抗って戦うべきなのか、サラリーマンの永遠のテーマでございます・・・。

行きたくない海外出張を誰が担当するのかで、上司同士が押し付け合いの喧嘩に。(男性・27歳 技術職)
仲が悪い2人の課長のポスト争いに巻き込まれ、部下としてどちらについていくのかを問われた。(男性・36歳 事務系専門職)
仕事のミスで上司同士が責任のなすり付け合いになり喧嘩。見かねて仲裁に入った自分が後処理をするハメになった。(男性・32歳 技術職)

いかがだったでしょうか。不条理な仕事や面倒な人間関係が渦巻く組織をサバイバルする知恵と勇気を身につけたいあなたにオススメなのが、やくざ映画の金字塔「仁義なき戦い」シリーズです。

この映画、昭和の任侠映画で描いた仁義を通すものが勝つ、といったいわゆるカッコイイやくざは一人もおらず、登場人物は皆、やくざ組織の中で這い上がろうと、裏切り、自らの手を汚しながらしのぎを削ります。

組長からの無茶ぶりに翻弄され、組のために働いたことが報われず、逆に咎められるという登場人物たちの姿は、サラリーマンなら共感するはずです。WOWOWでは、新年1月1日より「仁義なき戦い」シリーズ全11作品を一挙放送予定!くわしくはこちらをご覧いただきたいのですが、これを観て、来年は仁義なきサラリーマン道を“がに股”で歩いていきましょう!

文・太田陽介(都恋堂)