ラジオは、情報機器としては非常に消費電力が少なく、電源を確保しにくい災害時の情報源として便利な一種の防災グッズといえる。このラジオにハンドダイナモでの発電機能、充電機能、LEDライトなどを組み合わせたものが、家電量販店の防災グッズコーナーによく置かれている「手回し充電ラジオ」だ。今回、ソニーの「ICF-B88」をお借りしたので、手回し充電を中心に、その使い勝手についてレポートしてみたい。
ICF-B88の機能
ICF-B88は、FM/AMの2バンドラジオに、LEDライトを装備した製品だ。電源は、内蔵のニッケル水素充電池(Ni-MH)か、単3形電池×2本だ。内蔵充電池への充電は、USBから行うことができるが、それ以外に手回し充電、太陽光充電も利用できる。
さらに、内蔵の充電池、乾電池、手回し充電から、スマートフォンなどに充電も行うことが可能だ。充電アダプターが付属しており、docomo、Softbank、auのフィーチャーフォン(いわゆる「ガラケー」)への充電を行うこともできる。なお、充電機能は、ラジオとの排他使用となっている。LEDライトは、いずれの場合も使用可能だ。
本体左側のカバーを空けると、端子類が現れる。装備されている端子は、本体への充電用のmicroUSB、他の機器への充電用のUSB、イヤホンジャックとなっている。イヤホンジャックはダイナミックイヤホン用となっており、マグネチックイヤホンは使用できない。
本体は防滴仕様となっており、キッチンをはじめとした水周りでも使用可能だ。製品パッケージには、microUSB→USBケーブル、ストラップ、非常用の笛と、これらをまとめて入れられるキャリングポーチが含まれている。非常用の笛が含まれているあたりは、防災をイメージした製品ということになるのだろう。
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